2007年01月21日
『お金を集める技術』
青木 寿幸著 2006年10月31日発行 1400円(税抜き)
お金を集める技術 あなたの「アイデア」「ノウハウ」「事業計画」に資金が集まる。成功するファンドのつくり方
ファンドのつくりかたの本です。著者は公認会計士・税理士で、いままで100以上のファンドの組成に携われたそうです。著者のホームページはこちらです(専門的な内容です)→匿名組合.com
ファンドによる資金調達は、今までの日本では一般的にはあまり行われていませんでした。普通に生活している人が、ファンドに出資するということはほとんどなかったと思います。ファンドという言葉じたいも日常的には、数年前まではあまり聞かれない言葉でした。
時代の流れとしては、今後直接金融がよりいっそうさかんになると思われます。まだまだ市場が未整備だとは思いますが、銀行に預ける代わりに、リスクマネーを直接ファンドに出資するということも日常的になることでしょう。
本書は、お金を集める意味、どのようなところに注意してお金を集めるか、そしていかにしてお金を返すかあるいは返さないかということについてわかりやすい言葉で書かれています。言葉はわかりやすいですが、プロが書かれただけあって、ある程度考えながらじっくりとよまないと理解できないところもあり、読みごたえがあります。
興味のある方は本書を読んでいただくとよいのですが、一つ書いておくと、お金を集める人はいつも
- 配当
- 財産価値
- 税金
について、いつも考えておく必要があるとのことです。1と2はわかりやすいのですが、3については見落としやすいところです。ポイントは、投資する人の立場になって考えるということです。やはり、人の立場になるということが、商売、人間関係などと同じように重要なようですね。
お金を集めるときのみならず、お金をファンドに出資するときにもファンドの根本的な仕組みを理解しておく必要があると思うので、投資に興味のある方にとっては、本書は役立つ本であると思われます。