2007年02月12日

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『仕掛け、壊し、奪い去るアメリカの論理』4

原田 武夫著 2007年1月30日発行 1429円(税抜き)

仕掛け、壊し、奪い去るアメリカの論理 ~マネーの時代を生きる君たちへ~ -原田武夫の東大講義録-

著者は元外交官ですが、現在は独立されて、シンクタンク「原田武夫国際戦略情報研究所」を主催されています。また、Yahoo!ファイナンスにおいても「騙されない日本人のための投資戦略」というコーナーをお持ちです。

本書は東大でのゼミの講義録が元になっています。中心的な論点は、「構造改革」はアメリカの「奥の院」が日本の国富を移転させるために仕掛けたものであるというものです。金融ビッグバン、IT革命、会社法改正、対日年次改革要望書などもそれらの一環としています。

「奥の院」などという表現からもわかるように、表現はやや陰謀論的です。アメリカの国家戦略については、本書に限らず、類書で数多く述べられていますが、本書の特徴は、「奥の院」が富を集めるのは、宗教的確信に基づいて社会起業に貢献するためと主張されているところにあると思います。

著者の目的は、世界的な流れに伴い日本も構造改革が終了して否応なく金融資本主義に組み込まれてしまったため、国家戦略的な視点を含む日本人の金融リテラシーを高めることにあると思います。

金融リテラシーについては、1500兆円もある日本人の個人金融資産をどのように利用するかという観点からも重要です。単に銀行に貯金しておくだけでなく、もっと大きな有効なお金の使い方が日本人一人一人に求められているのではないでしょうか。

お金は自分自身を有効にうまく使ってくれるところが好きでそこに集まる性質があるという人もいます。著者の書かれているように日本人一人一人が有効にお金を利用することを考えないと、お金の性質上、アメリカの「奥の院」に流れていくのは仕方ないのかもしれません。

本書は現在の世界情勢上アメリカがテーマになっていますが、本書のテーマは陰謀論ではなく、いかにして日本人の金融リテラシーを高めるかという、著者の愛国心に基づいていると思います。



investmentbooks at 22:04│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--日本経済 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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