2007年03月29日

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『マネー革命―NHKスペシャル (3)』5

相田 洋、 NHK取材班 藤波 重成著

2007年3月15日発行 1176円(税抜き)

マネー革命―NHKスペシャル (3)

『マネー革命』全3冊の最終巻です。一ヶ月ごとにNHKライブラリーにて出版されており、ここ数ヶ月は紙芝居のように楽しめました。『マネー革命1』と『マネー革命2』は両冊とも、このブログで過去に紹介しました。

8年前に出版されたもののNHKライブラリーでの再版ですが、以前も書いたとおり内容に古さを感じさせず、逆に今読むためかえって興味深い点があります。

今回は、サブタイトルが「リスクが地球を駆けめぐる」となっているとおり、デリバティブによる巨額損失、ロシア国債のデフォルト、LTCM破綻の顛末、ブラックマンデーなど予測外の出来事について、当事者への取材をもとに内容が構成されています。

一般的にいわれているリスクについては、信用リスク、流動性リスク、カントリーリスクなどいろいろとあります。リスク管理については、本書にある10年くらい前の種々の事件が起こってから改善されているように思います。

本書を読んでいて感じるのは、それ以外にトレーダーが自分の心を制御できなくなる「心理リスク」、組織の管理体制が機能していない「管理リスク」など、人間に関係したものがあるのではないかということです。

ブラックマンデーの時にプロのトレーダーいかにパニックになったかということが書かれていますが、日々のマーケットを観察していると、人がパニックになる傾向はあまり変わっていません。おそらくこれからもあまり変わらないでしょう。

なぜなら、予測できないことについて不安に感じることは、太古の昔から人類の遺伝子にに深く刻み込まれている機能だからです。今後も市場の暴落は予期できない形で起こると思います。リスクを管理すればするほど、予想外のことが起こって管理不能になったときのパニックの程度が大きくなるというのは逆説的ですね。



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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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