2007年03月30日

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『M&A時代 企業価値のホントの考え方』5

保田 隆明、田中 慎一著

2007年3月15日発行 1600円(税抜き)

M&A時代 企業価値のホントの考え方―株式市場から評価される会社のお作法

10日ほど前に紹介した『なぜ株式投資はもうからないのか』の著者である保田隆明さん、そして田中慎一さんが共著者になっている本です。『なぜ株式投資はもうからないのか』は個人投資家向けの本でしたが、著者によると、本書は企業価値を意識する必要のある企業経営者向けに書かれた本ということです。

本書は明快に書かれており、経営者以外の人が読んでも役に立つ内容となっています。今後は、上場企業であれば、働いている会社がM&Aにさらされる可能性が高くなるため、経営者でなくても本書の内容は理解しておいた方が役に立ちそうです。

企業価値の評価方法について理解しておかないと、どうしても感情的にM&Aについて評価してしまいがちです。一般的に、わからないことについては不安が生じて被害的になってしまう傾向があります。

本書はM&Aについて、正統的でやや理想的に書かれているように思いますが、いままでマイナス点が強調されて感情的に報道されすぎていたきらいがあるので、バランスがとれてよいかもしれません。

投資の観点からも、今後どのような企業が市場で評価されやすいかということがよくわかります。著者は『なぜ株式投資はもうからないのか』で、ここ数年の負けないための投資戦略のキーワードを、投資ファンド、MBO、TOB、親子間上場、配当などと書かれいましたが、本書を読むとそれらの戦略がより理解しやすくなります。同じ時期に出版されており、2冊をワンセットで読むと相互の理解がより深まります。

結局のところ買収されないためには、企業価値を高めるしかないようです。買収された方が企業価値が高まるのだったら、株主は買収に賛成でしょう。経営者も株主から評価されて、適度な緊張感があるのは、経営にとってもよく、ひいては日本経済の発展にとってもよいと思います。

5月の改正会社法の施行を間近に控えており、本書にもある程度予想が出ていますが、今後の展開から目が離せませんね。



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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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