2007年04月23日
『頭が良い人は親指が太い』
木村 剛著 2007年4月25日発行 1700円(税抜き)
頭が良い人は親指が太い―デキるビジネスマンなら知っている10の法則
著者の木村剛氏は、竹中元大臣の金融再生プログラムで有名な方です。『最新版 投資戦略の発想法』などの著作でも知られています。
本書は、ビジネス、とくに経営者として成功するための10の法則が書かれた本で、著者が起業と経営で苦労された経験がもとになっています。タイトルは、ビジネスにおいては、「頭が良い」ことは「親指が太い」ということと同じくらいの意味しかないという話に拠っています。
本書による「ビジネスで成功するための10の法則」は以下の通りです。
- ビジネスの本質は失敗することだ
- 良いものが売れるというのはウソ
- 顧客調査でヒットは生まれません
- 確実なビジネスは確実に失敗する
- 工夫に工夫を重ねて途方に暮れろ
- 金儲けだけでビジネスはできない
- 知識を増やすよりも勇気を鍛えよ
- 夢に命を賭ければ勘は働き始める
- お客様は自分で創り上げるもの
- 人を動かすことは戦略より難しい
上記の内容について、著者の体験に基づき一つずつ丁寧に解説されています。参考までに、女性を口説くことに喩えてみます。
- 女性を口説くときは失敗を恐れるな
- 自分がこうしたらよいと思っても女性が必ずしもよいとは思わない
- 女性に好きなタイプをたずねても意味がないことが多い
- 台本通り口説いてもうまくいかない
- 工夫に工夫を重ねて途方に暮れろ(そのままです)
- 金だけでは女性は口説けない
- 口説きのテクニックよりも勇気を鍛えよ
- 女性に命を賭ければ勘は働き始める
- 出逢いは自分で創り上げるもの
- 女性を動かすことは戦略より難しい
知識だけでなく、自分自身の存在を賭けないといけないということが共通しています。
本書においてとりわけ強調されているのが、「頭の良い人」や「学校秀才」はビジネスでの成功は難しいということです。このことは、おそらく著者の木村氏が十分に勉強された人であったからでしょう。
本書を読んで、ビジネスで成功するためには、勉強はしない方がよいと誤解してしまう人がいるかもしれません。たしかに勉強だけでは成功できないと思いますが、勉強しないとなおさら成功できないと思います。女性を口説くときも、知識はあるに越したことはないでしょう。
ビジネスの上で、経営、マーケティング、会計、税務、対人スキルなどの知識もあるに越したことはないと思います。問題なのは、知識にこだわることや、知識があることによる過度のプライドなどです。これも同じですね。
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この記事へのコメント
1. Posted by ikadoku 2007年06月04日 11:47
こんにちは。
この本読みました。
企業にぶら下がるエリートへの警鐘
のような感じもしましたね。
個人的には、この本で、
気合を注入された気がします。
TBさせていただきます。
この本読みました。
企業にぶら下がるエリートへの警鐘
のような感じもしましたね。
個人的には、この本で、
気合を注入された気がします。
TBさせていただきます。
2. Posted by bestbook 2007年06月05日 21:23
コメントいただきありがとうございます。
この本を紹介して1ヶ月くらい経ちますが、
まだ売れているようです。
木村剛氏のいままでの著作とは、違った
面白さがありました。
この本を紹介して1ヶ月くらい経ちますが、
まだ売れているようです。
木村剛氏のいままでの著作とは、違った
面白さがありました。