2007年08月28日
『マンガ ジム・ロジャーズ』
森生 文乃著 協力/ジム・ロジャーズ
2007年8月20日発行 680円(税込)
1年半前にパンローリングから出版された単行本が、講談社α文庫として出版されたものです。バフェットについても同じように、講談社α文庫で出されており、以前紹介しました。
本書の内容は、ジム・ロジャーズ自身による、以下の本が元になっています。
冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見 (日経ビジネス人文庫)
マンガ版では、内容が薄まっているのは否めませんが、元の本に書かれていたジム・ロジャーズの予測がどうなったかについて触れられているところが参考になります。中国株については大的中ですが、ユーロについては、今のところは予測通りではないようです。
これはユーロ自体が強いというより、他の通貨と比較しての相対的な強弱によって上昇している面があるため、かならずしもユーロが絶対的に強いわけではないと思います。ユーロの統一が困難であるという状況は、今後も変わらないでしょう。
最近の日本市場は冷え込んでいますが、そのような時期にも本書のような一般向けの本が出されるということに、時代の変化を感じます。文庫本なので、中学生も読んでいたりするのかもしれません。
投資で成果を得るには、物事の価値の本質をつかむ必要がありますが、投資にかかわることにより、逆に物事の価値とは何かということを考えることができます。
最後に経済ジャーナリストである土屋由美子氏により、本書に基づいた、成功するためのまとめがあります。
- 他者に流されず、自分の頭で考える
- 大衆に逆らう
- 好きなことに打ち込む
- 考えることを学び、自分を知る
- 世界を自分で見る
- 中国について学ぶ
- 歴史を勉強する
「中国について学ぶ」というところが特徴的です。個人的には、インドも重要であると考えているのですが、さらに先になるのかもしれません。