2008年03月12日

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『裏読み「会社四季報」』4

秋津 学著  2008年3月10日発行  720円(税込)

裏読み「会社四季報」 (角川oneテーマ21 C 144)

まだ画像が取得できません。数日後の3月17日に『会社四季報 2008年 2集春号』の発売を控えていますが、本書の発売はそれに合わせているようです。「株式投資のバイブル」である会社四季報についての解説書ですが、タイトルに「裏読み」とあるように、一味違った味わいがする本です。

本書の著者は以前に以下の本を書かれており、こちらは今回の「裏」に対して、「表」ということです。四季報について最初に学ぶのであれば、本書より先に以下の本を読んだ方がわかりやすいと思います。

「会社四季報」練習帳―誰も気づいていない成長株・割安株・不人気優良株を見つけ出す



本書は四季報の限界や問題点について、個人投資家が誤解しやすいポイントについて解説されており、「株式投資のバイブル」とも言われる四季報を絶対視しないように、さまざまな具体例が挙げられています。

四季報自体は、もともとは上場銘柄の投資に関連した情報を正しくコンパクトにまとめて投資家に伝えることを目的として出版されていますが、「四季報相場」ともいわれるように、「客観的」であるはずの内容が少なからぬ影響を市場に与えています。

著者の分析はかなり細かく、四季報に使われている独特の言葉や言い回しのニュアンスに対して、読み手に及ぼす影響についてまでも考察の対象にされています。四季報についての解説書は今までにも数多く出ていますが、本書はかなりのこだわりが感じられ、いままでにない内容です。

本書を読むと、表面的には四季報について批判されているようにも読めるのですが、本当のところは、人間の認識の不完全さや誤りやすさについて、四季報を題材にして述べられていると思います。

少々驚いたのは、四季報をライバルである『日経会社情報』と比較して、『日経会社情報』の方が優れていると結論づけられていることです。著者が過去に『日経会社情報』ではなく、四季報についての本を書かれたのは、やはり発行部数を考慮されたのでしょうか。それだけ、四季報の方が影響力があるということなのでしょう。

四季報は、本書に書かれているように注意すべき点は多々ありますが、うまく利用すれば、やはり役に立つ本であると思います。通読するのは大変ですが、眺めているだけでも十分に楽しめます。

数日後に出る最新の四季報は、最近の市場環境を反映して割安銘柄が多いことでしょう。「1000万円以上資産がある人にとっては、四季報は宝の山である」といったようなことを昔読んだように記憶していますが、今回の号はいつもより数多くの宝を発見しやすくなっていると思います。



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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
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