2008年04月14日
『決算書の謎』
矢野 雅己著 2008年4月10日発行 840円(税込)
決算書の謎―財務諸表に隠された謎の数字を追え! (MONEYポケットブック 2)
アマゾンで画像がまだアップされていません。本書は会計士の方が書かれた本で、有価証券報告書の読み方について、実際の有価証券報告書を引用しながら解説されている本です。
最後のまとめの章を除くと、本書は大きく3つの章に分かれています。第一章は、決算書本ではよく採りあげられる内容ですが、ニッサンのV字回復について、第二章は出版社4社の、第三章はアパレル業界3社の比較になっています。
第二章で比較されている出版社は、幻冬舎、ベネッセコーポレーション、ゼンリン、スターツ出版です。リンクはヤフーファイナンスへのリンクになっています。すべて上場している出版社ですが、それぞれの企業のあり方や戦略の違いについて、有価証券報告書にある決算書を参照しながら解説されています。
本は好きなので、出版業界の分析には興味がありました。本書を買った理由の一つに、出版業界について解説されていたということがあります。
第三章のアパレルの会社は、ユニクロ(ファーストリテイリング)、しまむら、三陽商会の3つです。第二章と同様に、有価証券報告書から業態の分析がされています。
本書では株価と関連させた分析はあまり出てきませんが、本書が書かれている頃の株価と現在の株価をと比較すると、アパレルの会社はやや上向きですが、出版社はあまり上向いていないようです。
本書の面白いところは、企業の分析を有価証券報告書の情報からのみ行っているところです。著者もあとがきで「事実と違う推理をしていることもあり得る」と書かれています。
一番最後に、「有報読みこなしのポイント」がまとめられています。
- 過去の傾向と、未来への志向性を読み解く
- 同じ業種で比較する
- 株主構成を見る
- [経理の状況]の見方
- 読んだときに感じた「違和感」を大切にする
有価証券報告書を読んで「違和感」を感じるくらいになれば、投資銘柄を発掘できるようになるのではないかと思います。バフェットが投資銘柄を選ぶ方法も、基本的にはアニュアルレポートをひたすら読むことであるという話もあります。








