2008年05月12日
『バカ社長論』
山田 咲道著 2008年5月8日発行 893円(税込)
今月創刊された日経プレミアシリーズ6冊のうちの一冊です。「プレミアシリーズ」とありますが、新書版の本です。日経新聞社が出していますが、このシリーズでは幅広いテーマが取り扱われるようです。
本書はシリーズの5になっています。ちなみに1は小泉元総理の『音楽遍歴』という本です。このことからも、ビジネスや経済だけでなく、幅広い題材が扱われていることがわかります。
著者は公認会計士・税理士をされている方であり、本書はメルマガ「社長の道!『仕事の徒然草』」のエッセンスがまとめられたものです。本書のタイトルはやや過激ですが、実際の内容は中小企業の経営論です。
本書の全体を貫いているのは、ヒト・モノ・カネ、そして時間の効率化です。さまざまな角度から、経営を本当の意味で効率化するために必要な考え方が具体的に語られています。著者ご自身が会計事務所を経営されているので、実体験に基づいていると思われる話が多くあります。
本書は中小企業の社長さんが読むと役に立つ内容ですが、業務の効率化はすべての会社関係者にとって必要なことなので、平社員の方でも役に立つことでしょう。
組織の中で力を発揮するためには、自分より二つ上の立場に立って物事を考えるとよいのではないかと思います。一つ上の直属の上司のことはみな気にしていますが、二つ上を考えるのがポイントです。
二つ上の立場で考えるのが役に立つのは、二つの理由があります。
第一に、一つ上の直属の上司はその上の上司、つまり自分からすると二つ上の上司のことを気にしているからです。二つ上の上司の立場がわかると、自分の一つ上の上司が気にしていることがよくわかるようになり、その立場をよりよく理解できるようになります。
第二に、ふだんから二つ上のことを考えておくと、自分が将来一つ上の立場になったとき、その立場で何を行うべきかが始めから理解しやすくなっているということがあります。なぜなら、その立場での上司のことについてもすでにわかっているからです。
多くの中小企業では、ヒラの二つ上の立場がいきなり社長や役員であることは、そんなにめずらしくはありません。二つ上の立場を考えるのであれば、いきなりヒラの時から社長の立場で会社を考えることになります。
社長の立場で考えると、否が応でも効率化を考えざるを得ません。本書を読むと、社長の立場で考えるとはどういうことかが具体的に分かります。
社長の立場に立って会社のことを考えことができる人材は希少なので、たいていの場合は重宝されることでしょう。万が一社長の理解を超えてしまって、その会社で理解されなくとも、労働市場での自分の価値は上がっていると思います。









