2008年05月14日
『言われた仕事はやるな!』
石黒 不二代著 2008年5月30日発行 735円(税込)
著者は、ウェブ関連の業務を中心に行うネットイヤーグループの代表取締役社長兼CEOをされている方です。ネットイヤーグループは今年の3月に上場して間もない企業です。ITバブルの頃だと、名前だけで高騰しそうな社名です。
株価については、本日5月14日、ストップ高になっています。時価総額が小さく、浮動株も少ないため、値動きが激しそうな銘柄です。本日ストップ高になったのは、本書が出たことによる影響も否定できないと思います。
ちょっと本の内容からずれてしまいました。タイトルからすると本書は仕事術の本のように思われますが、著者のキャリア中心とした半生とネットイヤーグループという組織について書かれており、仕事術というより仕事論の本と言えるかもしれません。
著者は日本で普通に働かれた後、1990年代に単身でシリコンバレーに渡りMBAを取得、その後一人で現地にて起業されています。本書の一番の読みどころは、その頃の著者の試行錯誤と工夫と努力の描写です。やはり体験記は面白く読めます。
著者は過去に本をたくさん読まれたようであり、そのためかところどころ内省的な記述が豊富で、そのあたりも興味深く読めます。
本書がこの時期に出版されたのは、著者の会社が上場したこととも関係あると思われます。本書を読むと、社長である著者のキャリアを通じて、ネットイヤーグループという会社の理念が自然と伝わるようになっています。
投資対象となるかどうかについては、今日の株価では何とも言えないところです。欠損繰越金により税金の関係で純利益が大きくなっているためPERは高くはないのですが、経常利益と時価総額の比率で見ると、現在の市場環境においては必ずしも割安とは言えません。
IRも充実しており、資料からは成長性もありそうです。いまの株価で投資対象となるかどうかは、業界におけるネットイヤーグループの位置付けや優位性について詳しく理解しないことには決めることができません。
本書を読む限りにおいては興味を惹かれる会社ではありますが、そのように思えるということだけを考えても、会社にとって本書が出版された意味は十分にあると言えるでしょう。
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この記事へのコメント
御半生と会社のビジョン・カルチャーのリンクがこころに響いてくる内容でした。
将来の御社の成長をウォッチさせていただきたいと思います。創造的な事業の御発展を祈っております。









