2008年05月20日
『ゼロから儲ける不動産運営術』
富田 正直著 2008年5月15日発行 819円(税込)
ゼロから儲ける不動産運営術―資金がなくても稼げる方法教えます (ソニー・マガジンズ新書 13)
著者は貸し会議室などの不動産活用ビジネスを行うティーズグループの社長をされている方です。本書は、不動産を中心にしたビジネスについての基本的な考え方が書かれています。
4章までの章の終わりに短いコラムがあるのですが、それらのタイトルを眺めると本書のコンセプトがわかりやすいと思います。
- 不動産は人間が幸せになるために使う
- 不動産ときちんと向き合っていれば、空間が働いてくれる
- 一人で持ち続けることは財産と知恵のムダ使い。回すから面白くなる
- 進化のための出来事だと思うとハードルもラクに越えられる
いかに知恵を使って空間を有効利用するかという考えが本の全体を貫いています。空間の隠れた価値を引き出してうまく使ってあげると、価値の増大分の一部が自分に対する見返りとなります。
このことは人についても言えます。わかりやすい例としては、上司の部下に対する役割は、潜在的な価値をうまく引き出してあげることです。そうすると、部下も仕事に対する喜びが得られ、自分も幸せになります。
上司と部下に限らず、人に対してはそのような面はあると思います。場合によっては、部下が上司の能力を引き出す場合もあるでしょう。
考え方としては簡単なのですが、実際に行おうとすると、空間についても人についてもやさしくはありません。空間や人そのものを見る目はもちろん必要ですが、それ以外にも周囲の状況なども総合的に把握する必要があります。
最近の本は会社のマーケティングツールとして出版されていることが多くなりましたが、本書もその目的はあるように思います。しかしながら、総論的ではありますが、不動産を中心としたビジネスにおける価値の創造について、著者の哲学も学ぶことができる本になっています。








