2008年06月02日

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『知事の世界』4

東国原 英夫著  2008年5月30日発行  777円(税込)

知事の世界 (幻冬舎新書 ひ 3-1)

東国原英夫宮崎県知事の新刊です。10日くらい前に同じ著者の『芸人学生、知事になる』を紹介しましたが、その本には、著者が知事になる直前の社会人学生としての時期に、どのように学生生活を送って勉学に勤しんだかということが書かれていました。

その本の主旨からして当然なのですが、現在の活動についての記述がほとんどないため、ブログを書きながらなんとなく不全感を感じていました。その後数日でタイミングよく本書が出たため、早速購入して読んでみました。



本書は著者の宮崎県知事になる前の選挙活動と、知事として現在進行形の活動について書かれています。テーマはいかにして地方を活性化するかです。

構造改革の影響を受けて宮崎県も苦しい状況にあったようであり、いまでも決して苦しくないわけではないようです。著者は「宮崎県のセールスマン」として活躍されており、県民の支持も厚く、今のところ成功していると言えるようです。

本書によると、著者が知事に就任したことによる経済効果は、著者が知事に就任されてからの1年間で1000億円になるとの試算もあるようです。宮崎県の予算が6000億円弱であることを考えると、かなりの効果になります。

著者が芸能人として活動しているよりも、宮崎県知事として活躍されている方が宮崎県にとってはよいことでしょうし、著者にとっても嬉しいことでしょう。著者の個人的な収入は必ずしも増えていないかもしれませんが、おそらくそれ以上の喜びや生き甲斐があることでしょう。

著者が知事になったことによる経済効果は、著者が芸能人であることに大きく因っていますが、芸能人の方が知事になればよいというものでもありません。著者が成功しているのは、『芸人学生、知事になる』を読むとわかるように、著者の目的を持った勉学の蓄積と求道者的な性質にあると思われます。

また成功に理由として、今の仕事をする前に、芸能人として別種の世俗的な欲望を十二分に満たしていることもあると思います。雑念が少なく知事の仕事に専念できます。

公的に大きな役割の仕事をするような方は、その仕事に就く前になるべく世俗的な欲望を満たしておいた方がよいのではないでしょうか。そうしないと、大きなパワーを握ったときに、自分の卑小な欲望を満たすためにそのパワーを使ってしまうおそれが強くなります。

大きな目標を持っている人であれば、その目標が大きければ大きいほど若い頃に欲望を満たしてその欲望に飽きてしまうくらいになってしまう方がよいと思います。もちろん、最初から欲望がない方が効率がよいのでしょうが、そのような聖人君子はまれでしょう。



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都内在住30代。10代より1日1冊のペースで本を読んでいます。以前は文学、哲学、思想、宗教関係の本を読んでいましたが、株式投資をきっかけに、ここ数年はビジネス書などを読み込んでいます。本の知恵によって、世の中が少しでもよくなればと思います。
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2006年12月開始。
書店で年2000冊程度に目を通し、約500冊を購入。その中から紹介しています。
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