2008年06月18日
『崖っぷち高齢独身者』
樋口 康彦著 2008年6月20日発行 798円(税込)
著者は大学の教官をされている方で、自らも「結婚活動」中の方です。結婚活動の本では、しばらく前に紹介した『婚活時代』がまず思い浮かびますが、本書からは、タイトルからも想像がつくように、やや切迫した印象を受けます。
サブタイトルに「30代・40代のための結婚活動入門」とありますが、少し注釈が必要です。「30代・40代」とありますが、本書では高齢独身者を38歳以上の男性、33歳以上の女性と定義しています。30代といっても、たとえば35歳の男性は該当しません。
また、結婚活動といっても、本書の結婚活動はお見合いパーティーと結婚相談所の体験に限られており、本書の実際は著者の経験に基づく両者の体験記と分析です。
全体的にシビアな話が書かれているのですが、著者は以下の13の教訓をまとめられています。
- 恋愛経験値をアップさせよう
- 悲しいほど妥協せよ
- 突然切られる事態を念頭に置こう
- お見合いパーティーは「就職面接」と心得よ
- 自分を選んでくれた人は神様だと考えよ
- モテ幻想にご用心
- イヤなことも軽く受け流そう
- むやみに相手を切らないこと
- タイプでないなら、心を鬼にする
- 経歴の嘘は見過ごせない
- 欠点をさらけ出しても、相手を不安にさせるだけ
- 自分は選ぶ側か選ばれる側か?正確な認識を
- 生活のすべてを交際に捧げよう
これらの教訓については納得できるような気もしますが、本当に得心するのは心理的に難しい教訓もあるようにも感じます。
著者は体験からさまざまな気づきを得て工夫を積み重ねておられるようですが、今のところは結婚に結びついていないようです。
もしも自分が著者の立場だったらどうするか考えてみました。
おそらく、お見合いパーティーと結婚相談所に行くのをやめるでしょう。ある場でやるだけやってうまくいかず気持ち的に苦しくなる場合は、場を変えるのがよいことが多いように思います。少なくともいったんは距離を置いた方がよいかもしれません。
お見合いパーティーや結婚相談所は、男女の出会いの場としては不利な場です。なぜなら、お互いに100の価値があるとしても、その場で出会うとお互いの価値が50くらいに低下してしまうことが多いからです。わざわざ自分が低く評価される場で自分を売ることはありません。
人間の価値判断はいい加減な面があります。とくに恋愛においてはそうです。それを逆に利用して、同じ工夫をするのであれば今までの場でいかにしてさらにうまく振る舞うかではなく、自分が最初から高い評価を受けやすい場を開拓する工夫するとよいかもしれません。
著者は今までの場で工夫を重ねられたと思います。適切な場ができれば、いままでの経験が非常に生きてくるのではないでしょうか。
本書にも体験として書かれていますが、お見合いパーティーや結婚相談所は男女の流動性が高い市場です。出会える人が多くて一見よいように思えますが、流動性の高い市場では男女の価値が均衡しやすいので、掘り出し物は見つかりにくくなります。
お見合いパーティーや結婚相談所はお互いの価値が低く評価されやすいので、低く均衡しやすくなってしまいます。また、参加者全員が異性の価値のみに敏感になっているということも掘り出し物が出にくい理由です。
著者の価値が高く評価され、恋愛や結婚を目的にしない場を探すか作るかすると、結婚活動の効率が高まるように思います。結婚活動のポイントは、逆説的ですが、結婚活動をしているように異性から見られないことです。
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この記事へのコメント
が、「がけっぷちである」との認識が本当にかけています。結婚することが正しいとも思いませんが、結婚するならがけっぷちであることを十分認識して欲しいですね。
おっしゃる通り問題解決は現状認識からですね。現状の認識をするということは、いままでの認識できていない自分を変えないといけないので難しいようです。言葉で理解することがまず難しく、さらに自分のこととして得心するまでにもうひと山あります。
すごく頭のいい方だなぁ。
自分を高く評価してくる場というのが
いろんなコミュニティに出ることで分かるものですよね。きっとこの作者の方はその視点が一つ足りなかったのかもしれないですね。
御評価いただきありがとうございます。
著者は本書のような本を書かれるくらいの方なので、適切な場にいれば男性としても結婚相談所と比べて高く評価されるのではないかと思います。お書きの通り、いろんなコミュニティに参加するのがよいと思います。









