2008年07月17日

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『バカポジティブ』4

関根 勤著  2008年6月30日発行  777円(税込)

バカポジティブ (ヴィレッジブックス新書 6)

タレントの関根勤さんの人生論です。本書を読む終わるまで気がつきませんでしたが、本書は3年近く前に発売された同名の単行本が再構成され、新たに書き下ろしが加わり新書化されたもののようです。

本書で扱われているテーマは、考え方、人付き合い、男女関係、家庭、仕事、健康など多岐にわたります。それぞれのテーマがさらに細かく分けられ、「法則」として数ページ読み切りの形で書かれています。それぞれの「法則」の末尾には、さらに「裏関根の法則」として著者の本音が短くまとめられています。



雰囲気からはある程度の想像はできますが、本書を読むまでは、関根勤さんがこんなに真面目な方だとは知りませんでした。夫婦関係のことが出てきますが、まだ浮気をされたことがないそうです。

浮気をしない男性には三つのタイプがあります。

  1. 状況的に浮気ができない
  2. 聖人君子
  3. 男性性を抑圧している

1の「浮気ができない」理由はさまざまです。仕事が忙しくて時間がない、お金がない、相手がいないなどですが、このタイプの男性は状況が変化すれば浮気をすることでしょう。

2の聖人君子はほとんどいませんが、宗教的な行をすることにより性のエネルギーを昇華している場合があります。ただしこのような方の場合は、もともと女性とつきあっていないことが多いかもしれません。

3の「男性性を抑圧している」タイプは、幼少時の環境や若い頃の男女関係により、「自分はモテるはずがない」と思いこみ、自らの男性性を抑圧しているパターンです。「モテるはずのない」自分を選んでくれた配偶者に感謝するため、妻を大事にすることが多く、周囲から「いい旦那さん」と言われやすい方です。

本書を読む限りにおいては、著者は最後のタイプになるのかもしれません。男性性を抑圧すると、性的な不全感が生じやすくなります。パートナーからはよい夫と思われますが、男性性の表現が乏しいため、愛されつつもどことなく身の回りの女性から軽く見られてしまうこともあります。

本書において、著者は「よからぬ妄想を抱いている」と以下のように書かれています。

「僕の心の中にもよからぬ妄想はあるんです。ひとつは、妻に捨てられて、独身になって、いろんな女性と付き合いまくるっていうパターン。もうひとつは、性欲をもてあましてる僕に、妻が「私はあなたの気持ちだけがあればいいの。あなたは強すぎるから、外で女性と好きなだけ遊んできて。そしてそのレポートを私に聞かせて」って言ってくれるパターン(笑)。」

浮気について妻の許可を得ようとされている表現に、男性性の抑圧が感じられます。男性性を抑圧していない人であれば、妻の許可なく浮気をすることでしょう。男性性には、自分の行動を自分自身で決定することが含まれます。許可を得て何かをしようとするのは女性性の性質です。

ここで述べている男性性・女性性は、男女それぞれに存在しますが、男女が恋愛をするときは男性が男性性を強く、女性が女性性を強く表現すると交流がスムーズになります。

本書は全体的に著者の真面目な人間性が伝わってくる本です。著者は真面目にやってきたのでここまでこれたと書かれていますが、ひょっとすると男性性の抑圧を解放することにより、浮気をして「浮ついた噂」などが出てくると、さらに人気が高まる可能性も否定できません。

なぜならば、多くの人は自分の欲望を意識的・無意識的に抑圧しており、抑圧から解放されて自由になっている人に憧憬を感じるからです。

本書は人生のあらゆる局面でポジティブに考えるという著者の信念がタイトルで表現されていますが、ポジティブも過度になるとネガティブを否定していることになるので、人生のネガティブな側面も肯定する方が、本当の意味でポジティブになるのかもしれません。



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都内在住30代。10代より1日1冊のペースで本を読んでいます。以前は文学、哲学、思想、宗教関係の本を読んでいましたが、株式投資をきっかけに、ここ数年はビジネス書などを読み込んでいます。本の知恵によって、世の中が少しでもよくなればと思います。
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2006年12月開始。
書店で年2000冊程度に目を通し、約500冊を購入。その中から紹介しています。
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