2008年07月23日

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『ベンツを買って丸ビルに行け!』3

小堺 桂悦郎著  2008年7月26日発行  1470円(税込)

ベンツを買って丸ビルに行け!~銀行から100億円引っ張った元銀行員が教える!裏経済学~

ベストセラー『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』の著者による最新作です。著者の本はほとんどが中小企業の資金繰りをテーマにしていますが、本書も会計の話を軸に据えつつ、金融、税金、不動産、マーケティング、経営、マネジメントなどについて、物語仕立てで解説されています。

中小企業の経営に関連する幅広いテーマについて、読みやすい物語にまとめる腕前は今まで通りです。読みやすさはピカイチですが、経営の現場では物足りなく感じることもあるかもしれません。ただし、資金繰りなどの状況がツボにはまっていれば、本書の内容は天からの声に思えるかもしれません。



本書のテーマは幅広いため、それぞれのテーマについての深さはないので、著者の得意分野である資金繰りについて詳しく知りたい方は、以前に著者が書かれたものの方が参考になると思います。

本書は、中小企業の経営に関わっているかどうかによって、読むときの読者の熱意が大きく異なると思います。色気づいていない子どもがモテ本を読んでもピンとこないように、経営に関わって現場で困ったことがない人は、本書の内容、とくに資金繰りについては切迫感を実感できないと思います。

何かを身につけようと思って意欲を持ちたいのであれば、まずは困るとよいかもしれません。切迫感があればあるほど意欲も強くなります。中小企業の経営について知識を身につけたいのであれば、自分で関わるのがよいようです。なぜなら、関わっているとかならず困る場面に遭遇するからです。

語学が外国に行くと上達するのは、困る状況が数多く出てくるからです。学校の勉強も、テストがあるため困ります。仕事も困れば困るほどスキルアップのための状況が整います。

最初に困るのは皆同じです。困ってからどのようにするかで、その後が大きく違ってきますが、意欲と熱意があれば、本や人との巡り合わせがポイントかもしれません。

やる気のある人であれば、困った状況にあることが自分を進歩させることがわかっているので、意識せず適度に困った状況に自分を位置付けていることもあるようです。もしも現在自分が困った状況にいないのであれば、それこそが長期的には「困った」状況ともいえます。

最近よくある本のタイトルのつけ方だと、「困る力」「困惑力」などになりそうです。困ることも肯定的に評価されてよいかもしれません。



investmentbooks at 23:21 │Comments(0)TrackBack(0)clip!本--経営 

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都内在住30代。10代より1日1冊のペースで本を読んでいます。以前は文学、哲学、思想、宗教関係の本を読んでいましたが、株式投資をきっかけに、ここ数年はビジネス書などを読み込んでいます。本の知恵によって、世の中が少しでもよくなればと思います。
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2006年12月開始。
書店で年2000冊程度に目を通し、約500冊を購入。その中から紹介しています。
1日1冊のペースですが、事情によりお休みすることもあります。
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