2008年08月02日

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『願わなければ叶う5つの真実』5

有野 真麻著  2008年7月25日発行  1470円(税込)

願わなければ叶う5つの真実―逆転の成功法則

漢字の名前からは女性と思われる方もいるかもしれませんが、著者は男性の方です。脱サラしてさまざまな成功法則を学びながら自然食レストランの事業をされていましたが、経営が不振となり、成功法則がなぜうまく作用しなかったか悩んでいるときに太極拳の老師との出会いがありました。

本書はその老師と著者との対話の記録です。成功法則を越えた成功法則ともいうべき心のあり方が語られており、「成功法則疲れ」に陥っている方にとっては癒される内容になっています。



各章のタイトルは以下の通りです。

  1. ココロ潜む境界線を見抜く---成功したいのにできない理由が見つかる
  2. ココロのパワーを知る---ゼロ思考で無限のエネルギーがわきだす
  3. 「ほんとは願わなければ叶う!」を実感する---無限の可能性はイマ、ココにある
  4. アタマで知りカラダで感じ取る---人生の意味や価値が見えてくる
  5. 幸運を呼びこむカラダをつくる---何でもできてしまう成功法則が身につく

心身一如の哲学、老荘思想、禅の思想などが、本書で平易に語られている老師の言葉の根底にあるようです。

数々の著明な成功哲学本では、成功したいのであれば望む状態を具体的に願うことがよく語られています。本書では願わない方がよいと書かれています。いったいぜんたいどちらが正しいのでしょうか。

私見では「どちらも正しい」となります。どちらが正しいかは状況によって異なります。女性を口説くのに押すのと引くのとどちらが正しいかということと同じです。人によって異なりますし、同じ人でも時期や状態によって異なるでしょう。

本書に書かれていることが腑に落ちる方は、本書に書かれていることが正しいと思います。本書に書かれているように、体でわかるかもしれません。本書を読んだときに、体の力が抜けて楽になるようであれば、その人にとっては本書に書かれていることが正しいでしょう。

逆に「願えば叶う」という主張がされている本を読んだときに体に力が漲ってくるようであれば、その人にとってはその本の内容が正しいと思われます。

それでも結局のところどちらが正しいかと思われる方もいるかもしれません。どちらが正しいかを決めることは、本書に書かれている思想に反しますが、それでも納得できない方には、究極的には本書に書かれている方が「正しい」と答えるのもよいかもしれません。

世俗的な欲望に満ち満ちている人は、本書の内容にすんなりとは納得できないことでしょう。そのような人であれば、おそらく世俗的な願望が叶うことを意識的に想像するのはたやすいことでしょう。そして、想像できればその願望も叶いやすいことでしょう。

世俗的な欲望が満たされるのは素晴らしいことです。なぜなら、満たされるとその欲望はなくなり、欲望という荷物が一つ減るからです。世俗的な欲望があれば、一般的な成功法則は有用だと思いますが、成功した後に思ったほどの満足感が得られないかもしれません。また、さらに新たな欲望が生じることも多いでしょう。

同じことが繰り返されると、そのうち「成功法則疲れ」してしまうかもしれません。そのようなときに本書を読むと安らぎが得られると思います。

一般的な成功法則の実践にもかかわらず、著者のレストラン経営がうまくいかなかったのは、おそらく著者は心の底では経営の成功を望まれてはいなかったのかもしれません。それよりも、本書にあるような老師と出会うことにより、心身についての新たな認識を深めることを心の奥底で望まれていたのでしょう。



investmentbooks at 23:26│Comments(0)TrackBack(1)clip!本--人生指南 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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