2008年08月08日

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『エコノミック恋愛術』4

山崎 元著  2008年8月10日発行  714円(税込)

エコノミック恋愛術 (ちくま新書 737)

著者は投資や転職について数多くの本を書かれている方です。本ブログで過去に著書を紹介したこともあります。とくに投資の本では、本音で語られた辛口で合理的な内容が多く、参考になる話が数多くありました。

本書では金融や経済学の理論を用いて、恋愛や結婚などの男女関係について分析しています。雑誌に連載されたものがまとめられており、一つ一つの話は3ページ程度の読み切りになっています。



このテーマは個人的にも久しく考え続けているので、非常に興味深く読むことができました。参考になる点、ちょっと違うかもと思う点などさまざまでしたが、刺激を受けたことはたしかです。

多くの著者の本に共通するのですが、経済理論を用いて一歩突っ込んで書かれているため、読んでいる途中でたまに立ち止まって考える必要があります。

経済理論の中でもとくに本書でよく出てきたのは、行動経済学の分野です。恋愛行動も「非合理的な」振る舞いが多いので、行動経済学的な分析が多いのは自然なことです。

本書のタイトルは「エコノミック恋愛「術」」となっていますが、本書に書かれていることが直接実践に役立つかどうかについては、はっきりしないと思います。恋愛の現場においては、本書の内容からある程度自分で考えてさらに工夫する必要があると思います。そのような意味においては、本書のタイトルは「エコノミック恋愛「論」」の方が内容にふさわしいかもしれません。

著者はあとがきに以下のように書かれています。

「今さら言うのも気が引けるが、経済学が恋愛を説明するよりも、恋愛の理解こそが、新しい経済学に役立つのではないか。恋するために学ぶよりは、恋してからら学ぶ方が、ずっと能率が良いだろう、というのが本書全体の結論だ。」

この結論については、自分も全く同じ考えです。異性のパートナーを選択することは、貨幣経済が発展する遙か前から、ヒトが生物として行ってきたことです。いわんや株の銘柄を選択するようになったのは、人類の歴史から考えるとごく最近です。

株の価値評価、選択、売買は恋愛における要素と非常に似ています。経済のシステムが現在のような形になっていることは、ヒトがパートナーを選択する有性生殖をしていることからも大きな影響を受けているはずです。経済理論で恋愛が説明しやすいのは不思議ではありません。

本書の内容を恋愛のヒントにできるような方は、すでに日常生活の現場からヒントをつかんでいることでしょう。本書を読んでモテるようになるかどうかはわかりませんが、男女関係の解説を通じて経済理論を学び、男女関係について考え直すことができると思います。



investmentbooks at 23:47 │Comments(4)TrackBack(0)clip!本--男女関係 

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この記事へのコメント

1. Posted by 浪人生    2008年08月09日 04:54
先生おはようございます。僕は今浪人しています。文系で経済学部を目指しています。今度のセンター本番、私大試験には絶対失敗できません!!!こんなことを考えている人間が読むと良い本はありませんか?2、3紹介していただけないでしょうか?もしあったらお願いします(._.)先生お体に気をつけて!!
2. Posted by bestbook    2008年08月10日 00:02
コメントありがとうございます。
浪人中はメンタル面でもつらいと思います。

有名な本なので、もうすでにお読みかも
しれませんが、カーネギーの古典とも言える

『道は開ける』

が、受験と直接の関係はありませんが
よい本です。

受験勉強の本としては、最近出た

『東大家庭教師が教える頭が良くなる勉強法』

がメンタル面の記述が充実しててよいと
思いました。
3. Posted by 浪人生    2008年08月10日 04:49
おはようございます。二つも紹介していただきありがとうございました!早速アマゾンで買って時間見つけて読んでみます(^O^)ありがとうございました!!
4. Posted by bestbook    2008年08月11日 00:03
望み通りの結果が得られることを期待しています。

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都内在住30代。10代より1日1冊のペースで本を読んでいます。以前は文学、哲学、思想、宗教関係の本を読んでいましたが、株式投資をきっかけに、ここ数年はビジネス書などを読み込んでいます。本の知恵によって、世の中が少しでもよくなればと思います。
このブログについて
2006年12月開始。
書店で年2000冊程度に目を通し、約500冊を購入。その中から紹介しています。
1日1冊のペースですが、事情によりお休みすることもあります。
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