2008年10月06日
『名言に学ぶ恋愛の扉36章』
堀江 珠喜著 2008年9月25日発行 1260円(税込)
女性の著者による女性向けの恋愛戦略本ですが、エッセイ風なので男性でも面白く読むことができます。本書は中国の古典である『孫子』を中心として、古今東西の名言をもとに、著者の人生経験を踏まえて書かれています。
サブタイトルにあるように、恋愛とビジネスの戦略的な共通点についてもテーマになっていますが、男性向けの本ほどの戦略性はありません。これは女性が本質的に男性ほど戦略性を意識して恋愛をしたくないということも関係しているのでしょう。
本書を読んで感じるのは、著者が恋愛について考えることや恋愛そのものが好きであるということです。好きこそものの上手なれというのは恋愛においても真理であり、恋愛の本を読むとその本の著者が恋愛好きであるということが伝わってくることが多いと思います。
モテるためにはどうすればよいかという答えはここにあります。モテるためにはとにかく恋愛について好きになって、恋愛のことを考えるのがよいでしょう。好きなことが上手になるのは、常にそのことを考えているからです。
これは恋愛のみならず、他のことについても言えます。お金が欲しければお金を得る方法をずっと考えるのがよいでしょう。「〜がほしい」ときには「〜」を得る方法について常に考え続けるのがポイントです。思考の行動力ともいうべきものです。
本書は女性向けに書かれているようですが、全体的に中性的でどちらにも通じる原則が書かれているように思います。例えば、「運命的な「出会い」の基本は「あ」「か」「さ」「た」「な」」とあります。
- 「あ」---「穴場」(ふだん行かないところ)
- 「か」---「会合」(パーティやコンパなど)
- 「さ」---「酒を飲む場所」
- 「た」---「旅」
- 「な」---「習い事」
これは男性でも参考になるでしょう。これらに共通するのは非日常性です。「習い事」は日常的と一見思われますが、新しい未知の世界を開拓するという意味では、非日常性があります。
恋愛論は個人的なものなので、著者の価値観が滲み出ますが、本書についても同様で、恋愛を通して著者の価値観が伝わってきます。これについて同じように感じるかどうかは人によって異なるとは思いますが、著者の男性観などに共鳴できない方でも、戦略的な部分は参考になると思います。
モテるためには常に恋愛のことを考えるのがよいと書きましたが、男性にとって恋愛のことを考えるとは、大きく分けると二つのことに集約されます。一つは女性を知ること、さらに詳しく述べると本質的な意味においていかに女性を喜ばせるかを知ること、そしてもう一つは女性と接するときの自分自身の心の動きを知ることです。
本書と同じように孫子の言葉を引用すると「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」です。


