2009年02月23日

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『大化け株とレバレッジで勝つケリー流株式投資法』5

ジェイソン・ケリー著  鬼澤 忍訳

2009年3月5日発行  2310円(税込)

大化け株とレバレッジで勝つケリー流株式投資法大化け株とレバレッジで勝つケリー流株式投資法
著者:ジェイソン・ケリー
販売元:東洋経済新報社
発売日:2009-02
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現在世界的に株式市場は停滞しているため、積極的に市場に参加しようという方は少ないと思われます。そのような時に投資の本を紹介するのは、あまり受けないかもしれませんが、本当はこのようなときこそ投資の本に学びたいところです。

著者はもともとは海外の方ですが、縁あって2002年から日本の栃木にお住まいのようです。と言っても、本書が英語で出版されたのは1994年であり、原書は好評だったため何度か改訂版が出ています。本書は2008年に英語で出されたものが翻訳されています。



本書のタイトルは以下の通りです。

  1. 株の言葉を話そう
  2. 達人が教える投資法
  3. 歴史が語る投資法
  4. パーマネント・ポートフォリオ
  5. 本書の戦略
  6. よい旅を

本書は入門レベルから、銘柄の分析や実際の投資法などかなり高度なレベルまで幅広く取り扱われています。株式投資を始める時期に本書に巡り会うことができるのは運がよいと思います。

本書を最初の段階で読むことが恵まれていると思うのは、著名投資家のエッセンスが分かりやすく解説されている章があるからです。それらの投資家は、ベンジャミン・グレアム、フィリップ・フィッシャー、ウォーレン・バフェット、ピーター・リンチ、ウィリアム・オニール、ビル・ミラーです。

これらの投資家について、それぞれの投資哲学が書かれている本はすべて日本語に翻訳されています。本書でエッセンスを掴んだ後に個々の投資家に興味を覚えたら、さらに理解を深めるために読むための本は身近に存在します。

オショーネシーの歴史的に有名な研究についても触れられており、その研究についても日本語版があります。

本書はもともと日本人に向けて書かれているわけではないので、細かい部分はそのまま当てはまらないところはありますが、本質的な考え方などは、日本の株式市場においても応用することができます。

企業分析において注意する財務指標や、株価分析において注目すべき指標などは初級から一歩突っ込んだものが解説されています。自分で投資している銘柄については本書で解説されている指標を、少なくとも大まかには把握しておきたいところです。

もしも本書の記述で弱いところがあるとすると、市場における心理面かもしれません。本書でファンダメンタル分析がまとめられているくらいに心理面がまとめられている本があれば、本書と同じくらい価値が高い本になると思います。

株式投資が難しいのは、本書に載っているような分析方法を概念的に理解した後で、個々の企業について応用し、実際の感覚を掴むところです。そのためには、時間をかけて数をこなすしかありません。また、心理面の理解については、自分で株をある程度売買して実感し、さらに自分の心理の動きについて理性で理解する必要があります。

株式投資を始めたい人にまず最初にすすめる本はあまりないと思っていましたが、本書は今後株式投資を始めたい人から推薦図書を訊かれたときには、まず頭に浮かぶ本になるかもしれません。



investmentbooks at 22:39│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--株式投資 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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