2009年03月02日

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『素人でも百年に一度の大相場を勝ち抜く方法』4

渡辺 博文著  2009年3月1日発行  1575円(税込)

素人でも百年に一度の大相場を勝ち抜く方法ー儲かる仕組みを見抜くビジネスモデル投資入門ー素人でも百年に一度の大相場を勝ち抜く方法ー儲かる仕組みを見抜くビジネスモデル投資入門ー
著者:渡辺博文
販売元:ビジネス社
発売日:2009-02-25
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著者はファンドマネージャーをされている方です。本書は今回の金融危機による世界的な株式市場の暴落を、「株を買う絶好のチャンス」とみなす相場観に基づいて書かれています。

現在が「株を買う絶好のチャンス」ということについては、何とも言えないところです。まだまだ下がる可能性もあるでしょうが、株が安いときは気分よく買えないときです。難しいのは、「株が安い→気分よく買えない」とは言えますが、「気分よく買えない→株が安い」とは言えないことです。市場が悲観的なときに買ってもそこからさらに下落する可能性もあるからです。



本書の目次は以下の通りです。

  1. 下手な投資家が陥る過ち
  2. 上手い投資家が成功する考え方と態度
  3. 株式投資の本質
  4. ビジネスモデル投資の革新性
  5. 銘柄選択のポイント
  6. ポートフォリオの運用スキル
  7. 売買のテクニック
  8. 株式投資で成功するためのコツ

それぞれの章はさらに5〜10程度のトピックに分けられており、全体としてはコラムの集まりといった印象です。

全体的に淡々とした語り口であり、読んでいて派手な面白さはないかもしれませんが、相場について投資家が陥りやすい心理面でのピットフォールについて力点をおいて述べられており、相場の変動によって揺れ動く個人投資家には参考にとって参考になる内容であると思います。

本書のもう一つのテーマは株式投資のおけるビジネスモデルの見方についてであり、その点についても簡潔に述べられています。

本書に書かれていることは、考え方や概念としてはその通りですが、書かれていることを頭で理解することから、実際の相場で活用できるようになるまでには長い距離があると思います。

現在の日本株ですが、数年前の価格を知っている方であれば安いと思われることでしょう。それでも積極的な買い手が少ないのは、さらに下落するのではないかという不安があるからです。最近よく言われているのは、日本株はPERで見ると、海外市場に比べてまだまだ割高であるということです。

このような場合に不思議なのは、PBRやPSRなどの他の指標についての言及がないことです。なるべくセンセーショナルに伝える方が注目度が高くなるということがあるのでしょうが、参考にしつつもそのまま受け取らない方がよいと思います。

とある本では「日経平均3000円」という言葉がタイトルに入っています。自分も一応5000円くらいまでは覚悟していますが、さすがに3000円はまだ覚悟できていません。

いつが底を打つか、どの程度の底になるかは相場なのでわかりませんが、いつかは底を打つことはたしかでしょう。そしていったん底を打つと、今までにないくらいの勢いで反転する確率が高いと考えています。谷深ければ山高しです。なぜなら、株を売って現金化されたマネーが世界中に溢れていると考えられるからです。

現時点において、世界で最も心配されていることは米国債の暴落でしょう。その問題がはっきりした形を取って、それ以後に世界経済が安定的な成長路線に乗ることが見込まれそうな気配が生じると、一気に資金が戻ってくるのではないかと思います。ただし、戦争や経済のブロック化が起きないという前提ですが。

いずれにしろ、株は安心した状態では安く買えないことはたしかです。資金を株に配分したいのであれば、先が見えない現在のような状況では、ドルコスト平均法的な投資方法がよいのかもしれません。その中で最も注意すべきなのは、潰れなさそうな企業に投資することであると思います。

本書の著者は、現在の市場が割安であることにはかなりの自信を持っておられることが本書の記述から伝わってきます。勇気づけられる点もありますが、やはり最終的には自己判断となるのが相場の難しいところです。



investmentbooks at 23:24│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--株式投資 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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