2009年03月28日

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株式投資をするなら読んでおきたい10冊+α(単行本・海外編)

KTさんからのリクエストにお答えして、「株式投資をするなら読んでおきたい10冊+α」をまとめてみます。

このブログを始めてから2年と少しになりますが、株式投資の本を読み始めたのはそれよりも5年以上前になり、有名どころの本はブログを始める以前に読んだものが多いので、ブログの記事にしていない本の紹介が主になります。

紹介したいものは10冊ではすまないので、いくつかに分けて今後不定期に紹介していくつもりです。

投資の良書は海外のものが多いので、まずは単行本の翻訳ものをまとめて紹介します。有名なものが多いので、すでに御存知の方も多いと思います。紹介の順番に意味はありません。

抜け落ちているものに気付いたら、「その2」で取り上げます。



マネーマスターズ列伝―大投資家たちはこうして生まれたマネーマスターズ列伝―大投資家たちはこうして生まれた
著者:ジョン トレイン
販売元:日本経済新聞社
発売日:2001-11
おすすめ度:4.5
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世界的に著名な投資家の列伝です。バフェットやジム・ロジャーズなど日本でも有名な投資家の投資哲学や手法が学べます。読み物としても面白いです。本書を読んで面白いと思える方は、本質的に投資が好きな人でしょう。

 

マーケットの魔術師【株式編】《増補版》米トップ株式トレーダーが語る儲ける秘訣 (ウィザードブック)マーケットの魔術師【株式編】《増補版》米トップ株式トレーダーが語る儲ける秘訣 (ウィザードブック)
著者:ジャック・D・シュワッガー
販売元:パンローリング
発売日:2003-08-30
おすすめ度:4.5
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本書は著名な投資家やトレーダーへのインタビュー集です。投資やトレードはアートの要素が強いので、達人の生の声からしか理解できない部分もあり、本書のようなスタイルの本は参考になります。「株式編」とありますが、本書は日本語の翻訳ではインタビュー集としてシリーズになっています。ここでは、「株式編」ということで本書を取り上げていますが、このシリーズのインタビュー集はどれを読んでもためになります。

 

バフェットからの手紙 − 「経営者」「起業家」「就職希望者」のバイブルバフェットからの手紙 − 「経営者」「起業家」「就職希望者」のバイブル
著者:ローレンス A カニンガム
販売元:パンローリング
発売日:2000-01
おすすめ度:4.5
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株式投資といえばバフェットですが、本人が直接書いたものは本書だけです。本書は、バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイの株主に向けて書かれた報告書をまとめたもので、バフェットのウイットや英知に溢れた言葉から株式投資について学べます。英語の得意な方であれば、バークシャー・ハサウェイのサイトにアクセスすれば、最新のものまですべて読むことができます。

バフェットの本は、他の方が解説した本が数多く出ており、読みやすさではそれらの本の方が勝るかもしれません。バフェット関連の本については、今後それだけでまとめてみたいと思います。

 

ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜けピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け
著者:ピーター リンチ
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2001-03
おすすめ度:4.0
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ピーター・リンチはアメリカの有名なファンドマネジャーです。本書の原書は20年くらい前の本ですが、今でも読み継がれています。サブタイトルにある「アマの知恵」というのが本書のポイントです。日常生活から投資対象を見つけることに主眼がおかれています。ピーター・リンチの本は本書以外に日本語で2冊翻訳本がありますが、いずれも役に立つと思います。

 

ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理
著者:バートン マルキール
販売元:日本経済新聞出版社
発売日:2007-05-25
おすすめ度:4.5
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本書は株式市場についての基本書ともいうべき本です。著者は学者の方なので、効率的市場仮説などについて、学問的な立場からの記述が充実しています。心理的、歴史的な面についての解説も充実しています。株式市場というものについての理解を得るために一冊だけ選ぶとしたら、本書になると思います。

 

敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか敗者のゲーム(新版) なぜ資産運用に勝てないのか
著者:チャールズ・エリス
販売元:日本経済新聞社
発売日:2003-12-04
おすすめ度:4.5
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本書は古典とも呼べる本です。ほとんどの投資家が株式市場においてなぜ敗者となるか、そのメカニズムが丁寧に解説されています。

 

新賢明なる投資家 上~割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法~《改訂版――現代に合わせた注解付き》 (ウィザードブックシリーズ)新賢明なる投資家 上~割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法~《改訂版――現代に合わせた注解付き》 (ウィザードブックシリーズ)
著者:ベンジャミン・グレアム
販売元:パンローリング
発売日:2005-03-31
おすすめ度:4.0
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新賢明なる投資家 下~割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法 《改訂版――現代に合わせた注解付き》 (ウィザードブックシリーズ)新賢明なる投資家 下~割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法 《改訂版――現代に合わせた注解付き》 (ウィザードブックシリーズ)
著者:ベンジャミン・グレアム
販売元:パンローリング
発売日:2005-03-31
おすすめ度:4.0
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本書も古典です。著者はバフェットの師匠のグレアムで、そのことからも想像がつきますが、本書はかなり昔の本です。3年ほど前に現代に合わせた注釈がついた本が出たので、読みやすくなりました。注釈となっていますが、独立したもう一冊の本になるくらいの内容とボリュームです。

グレアムの本は以下の本も有名ですが、非常に分厚く専門的な内容なので、通読するのはかなりの気合いが必要です。

証券分析 【1934年版第1版】 (ウィザードブックシリーズ 44)
証券分析 【1934年版第1版】 (ウィザードブックシリーズ 44)
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フィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るためにフィッシャーの「超」成長株投資―普通株で普通でない利益を得るために
著者:フィリップ・A. フィッシャー
販売元:フォレスト出版
発売日:2000-10
おすすめ度:3.5
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翻訳の評判があまりよくないので、日本語版での評価はあまり高くないのですが、本書も有名な古典です。どのような点に着目して長期的に成長する株を探すかということについて解説されています。著者のフィリップ・フィッシャーは、バフェットをして「自分はグレアムが8割、フィッシャーが2割」と言わしめている人物です。

 

バブルの歴史―チューリップ恐慌からインターネット投機へバブルの歴史―チューリップ恐慌からインターネット投機へ
著者:エドワード チャンセラー
販売元:日経BP社
発売日:2000-04
おすすめ度:4.5
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株式市場を冷静に理解するためには、市場の歴史についての理解が欠かせません。本書は歴史上のバブルについて詳しく解説されており、バブルを通じて市場と人間心理についての理解を深めることができます。

市場の歴史を理解するためには、以下の本もよいと思います。

熱狂、恐慌、崩壊―金融恐慌の歴史
熱狂、恐慌、崩壊―金融恐慌の歴史
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ヘッジホッグ―アブない金融錬金術師たちヘッジホッグ―アブない金融錬金術師たち
著者:バートン ビッグス
販売元:日本経済新聞出版社
発売日:2007-01
おすすめ度:5.0
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本書は本ブログの記事で紹介しており、上記で紹介した本と比べると、比較的最近の本です。著者は投資業界で長く働いている方で、本書は投資の歴史、心理などさまざまな面から学べます。読み物としても面白いです。まだ古典ではありませんが、投資というものを知的に理解するためによいと思います。



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1. 『A Random Walk Down Wall Street』再読しました  [ レバレッジ投資実践日記 ]   2010年02月27日 19:25
タイトルを見て、「えっ、英語で読んだの?」って思った方もいらっしゃるかもしれませ

この記事へのコメント

1. Posted by ホリ   2009年03月28日 23:58
5 こんばんは。
どれも名著ばかりですね。
再び読み返したいものばかりです。
素晴らしい企画をありがとうございます。
2. Posted by KT   2009年03月29日 09:07
「ウォール街のランダムウォーカー」と「敗者のゲーム」と「ヘッジホッグ」以外は、知らない本ばかりでした。
古典ものが多いようですね。
やはり、古典は大事なんですね。
ぜひとも読破したいものです。
ご紹介ありがとうございました。
今後の企画にも期待してます。
3. Posted by bestbook   2009年03月29日 21:29
5 >ホリさん

さすがすでにお読みだったようですね。
自分も時間を見つけて読み返したいと
思います。
「その2」では、今回ほど有名ではない
ものも紹介したいと思います。


>KTさん

昔の本が多くなってしまいましたが、
まずは古典を紹介しないと落ち着かない
ので、古いものから紹介させてもらい
ました。
今後は「その2」以外に「国内編」「新書編」
「文庫編」などを考えています。

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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