2009年04月04日

この記事をクリップ! Yahoo!ブックマークに登録 このエントリーを含むはてなブックマーク

『日本「復活」の最終シナリオ 「太陽経済」を主導せよ!!』4

山 養世著  2009年2月28日発行  1680円(税込)

日本「復活」の最終シナリオ 「太陽経済」を主導せよ!!日本「復活」の最終シナリオ 「太陽経済」を主導せよ!!
著者:山崎 養世
販売元:朝日新聞出版
発売日:2009-02-06
おすすめ度:4.0
クチコミを見る

サブタイトルの「太陽経済」という言葉は著者の造語です。著者は外資系投信会社の社長をされた後、政治活動をされている方です。以前にも何冊か著作を紹介させていただきました。現在は「太陽経済の会」を主宰されています。

本書は、昨日紹介したフリードマンの本の日本版といった内容です。本書の方がやさしく書かれており、日本人向けに書かれているので、テクニカルな点はやや弱いですが、最初に読むには本書の方がよいかもしれません。本書の目次は以下の通りです。



  1. 20世紀型経済が終わった
  2. 石油経済の限界
  3. 「太陽経済の世紀」の始まり
  4. 日中印が決める世界の行方
  5. 日本「復活」の処方箋

太陽経済とは、化石燃料ではなく、太陽のエネルギーが生む、水力、太陽光、風力、大気熱、海水熱などによって発電をする経済のことです。化石燃料と異なり、二酸化炭素を排出しませんし、過去の地球の蓄積を消費することもありません。

技術的な側面などについてはフリードマンの本の方が詳しいのですが、本書では日本がいかにして太陽経済を利用して経済的に発展するかが書かれていることが日本人向けです。

著者が提唱される戦略は、日中印の三ヶ国が共同してアジア中心で世界経済の発展を目指すというものです。日本はアジアとの交流を活発にして、投資も促進するべきであるとされています。

高速道路無料化については以前から主張されていますが、本書でもその主張は繰り返されています。日本国内の移動のコストを下げることにより、国内の流動性を高め、全体的に発展するのがよいということです。そうすると、不動産のコストなどが下がり、日本の国際競争力も増すということです。

移動コストを下げることは、エネルギー問題とも関係しているため、著者が本書のような問題に関心を持たれることは、過去からの主張と一貫しているように思います。

日本はエネルギー消費については、今のところは優位性があるので、現在世界においては優位な立場にいるようですが、昨日のフリードマンの本からすると、アメリカが猛然と追い上げてくるのは目に見えていますし、アメリカだけでなく世界中で競争になることでしょう。

日本が競争力を保つためには、官民の協力やシステムの設計が必要ですが、具体的にどのようにしたらよいかは、昨日のフリードマンの本に書かれています。そこから考えると、日本に最も欠けているのは、イノベーションを起こしやすくする資本市場などの仕組みであるように思います。

アジアと欧米の架け橋となる日本の立場、国のエネルギー効率がよいこと、環境技術で優位性があること、代替エネルギーの開発に反対する勢力がほとんどいないことなどを考えると、現在の日本は歴史的なチャンスに遭遇しているのかもしれません。



investmentbooks at 22:16│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--日本経済 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
プロフィール
bestbook
家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
ブックマークに登録
このブログをソーシャルブックマークに登録
このブログのはてなブックマーク数
アマゾン検索
月別アーカイブ
QRコード
QRコード
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ