2009年04月13日
『読ませるブログ』
樋口 裕一著 2009年4月20日発行 720円(税込)
読ませるブログ (ベスト新書 224)
著者:樋口 裕一
販売元:ベストセラーズ
発売日:2009-04-09
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ベストセラー『頭がいい人、悪い人の話し方』の著者による「ブログのススメ」とでもいうべき本です。著者は長年にわたり小論文を教えておられる方なので、小論文的な文章量であるブログとの相性もよいのかもしれません。
著者は本を書くときに、読者の対象を具体的に思い描かれるそうですが、おそらく本書は、あまりITに馴染みのない中高年の方をターゲットにされていると思います。活字が大きめなことからもわかります。
本書はブログの書き方についての本ですが、ブログ自体のすすめにもなっています。著者が比較的最近ブログを初めて、その魅力を発見されたようで、ブログを書くことの魅力をあまりブログに馴染みのない方に伝えたいという思いが本書にはあるようです。著者のブログは以下にあります。
本書の目次は以下の通りです。
- ブログで世界が変わっていく
- 不特定多数に発信する恍惚と不安
- はじめにブログの「設計図」を考える
- 「読ませるブログ」は書き出しで決まる!
- 読者を引きつける文章テクニック
- 楽しみながら、長く続けるコツ
テーマの選び方から、具体的な文章術まで幅広く細かいトピックスが集められています。たとえば、「「読ませる文章」に仕上げる三つの条件」は
- 読み手が知らない情報が含まれている
- 読み手にはない体験が含まれている
- 誰もが知っている有名人が書いている
だそうですが、参考になるのは最初の二つです。
ブログにもともと関心があって、著者の文章術の本を読まれたことがある方には、本書はあまり新味が感じられないかもしれませんが、さまざまなコツやテクニックは自分のブログを見直す視点から読み直すと参考になると思います。
このブログを読まれている方は、少なくともブログという媒体には興味がある方のはずです。本書に書かれていることは、これからブログを始める場合、すでにブログを書き始めている場合、いずれの場合もためになる点があると思います。
本書にはアクセスアップのためのテクニカルな話は全く出てきませんが、「読ませる」文章を書くという、ある意味アクセスアップの王道を行っています。SEO(検索エンジン最適化)なども、読ませる文章があって初めて生きてくるはずです。
ブログは数年前にブームになり、その後踊り場にある状態です。著者のように今までブログに馴染みのなかった方が本書のような本を書かれることは、ブログが次の上昇トレンドに向かい始めていることを暗示するのかもしれません。本書が売れるようであれば、トレンドが生じているということになるのでしょう。
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この記事へのコメント
読ませる文章に仕上げるというのはブログでは必須なのでしょうね。
相手が求めているものを常に考える習慣をつけたいと思います。
この本は参考になりそうですね。
コメントありがとうございます。
本書はシンプルに書かれていますが、ポイントがわかりやすく、
ブロガーにはおすすめです。
自分の記事を見直すために、折に触れて読み返したくなる本です。