2009年04月17日

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『GREAT JAPAN 偉大なる国へ 黒船はもう来ない!』4

チャールズ D.レイク驚 2009年4月30日発行 1680円(税込)

GREAT JAPAN 偉大なる国へ 黒船はもう来ない!GREAT JAPAN 偉大なる国へ 黒船はもう来ない!
著者:チャールズ D.レイクII
販売元:朝日新聞出版
発売日:2009-04-07
おすすめ度:4.5
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著者はアフラックの日本での社長や在日米国商工会議所会頭を務められていた方です。アメリカ人ですが、母親が日本人ということもあり、日本に縁が深いようです。

本書は日本の政治や経済に対する提言が主な内容です。アメリカの立場としては、現在のオバマ政権の政策を前提に話が進められています。本書の目次は以下の通りです。



  1. オバマ大統領のビジョンと政策理念
  2. オバマノミクスの構図
  3. 「GREAT JAPAN(偉大なる国、日本)」に黒船は必要ない
  4. 「五輪書」経済競争力強化戦略
  5. 日米関係の可能性

目次からわかるように、オバマノミクス(オバマ政権の経済政策)にかなりの分量が割かれています。オバマ政権の政策については、日本でも数多くの本がすでに出版されていますが、本書でも概略を知ることができます。

タイトルの「黒船はもう来ない!」とは、アメリカが日本に高圧的な交渉をすることはないという意味と、日本も国内政治にアメリカを利用せず自らの力で変化するべきであるという意味があるようです。

日米構造協議(SII)はアメリカの「内政干渉」と言われることが多いのですが、著者によると、日本の方も自国を内部の政治だけで自分を変化させることができないので、「アメリカの圧力」を利用してきたという側面もあるとのことです。

実際はそのような側面もあるでしょうし、実際にアメリカが圧力をかけたという側面もあるでしょう。白黒はっきりできる問題ではないと思います。日米構造協議によって日本が変わって日本にとってよかった面もあるでしょうし、アメリカが得をした面もあるでしょう。どのような立場の人が見るかによって見え方も違ってくるはずです。

日本の経済力を強化する提案が「五輪書」に則って書かれていますが、そこで述べられているのは、日本をグローバル化し、市場を開放するということです。基本的に以前からアメリカに言われていることです。

日本がグローバル化することは基本的にはよいことであると思いますが、そのためには日本が自らのアイデンティティを確立する必要があると思います。グローバル化することに対する否定的な反応があるのは、自らを確立していない状態でグローバル化してしまうと、自分自身を失ってしまう不安があるからではないかと思います。

本書でも愛国心や自分の国に対する誇りのことが述べられていますが、グローバル化するためには、それらのことが必要になってくるように思います。グローバル化は長期的には避けられない流れであると思われるので、日本が自分自身のアイデンティティを確立しなければいけないことも避けられないはずです。

本当のアイデンティティを確立するためには、内部から自主的に行う必要があります。本書の提言は参考になりますが、あくまで外部からの提案です。今の日本に本当に必要なのは、本書のような提言が国内から出てきて、世論が盛り上がることでしょう。



investmentbooks at 23:46│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--日本経済 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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