2009年05月29日

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『最強国家ニッポンの設計図』5

大前 研一著  2009年6月1日発行  1575円(税込)

最強国家ニッポンの設計図最強国家ニッポンの設計図
著者:大前 研一
販売元:小学館
発売日:2009-05-29
おすすめ度:4.0
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雑誌『Sapio』の連載が元になっている本ですが、現在の状況を織り込んで加筆・修正されています。本書は日本がどのような国家戦略を目指せばよいかについての提案ですが、年金、税制、エネルギー問題、教育、雇用、憲法改正、道州制、外交、防衛など、現在の日本にとって重要な事柄がほぼ網羅されています。

本書の提案はドラスティックかつ大胆であり、著者の特長がよく発揮されていると思います。



著者は本書にあるような内容で日本を変革しようと以下のシンクタンクを立ち上げようとされており、人材とスポンサーを募集されているようです。

ザ・ブレイン・ジャパン

本書からは、数十年続いている日本の閉塞した状況を変革したいという著者の意気込みが伝わってきます。昔から日本を変えたいと考えておられるようですが、長年膠着した状態のままなので、シンクタンクの設立になったのでしょう。

本書を読むと、日本が飛翔できず沈滞しているのは、主に政治に原因があると著者は考えておられるようです。政治の視野が狭いことやリーダーシップの不在が指摘されています。

政治家の役割は幅広い視点から現在の状況を望ましい方向に変化させていくということがありますが、現在の日本では現状を維持していくのが主な役割になってしまっています。

この理由は、皆がそこそこ現状に満足していることと、社会が高齢化してることなどが挙げられると思います。政治家にリーダーシップがないのは、国民がそれを本当には強く望んでいないからでしょう。

著者の本の魅力は、世界の指導者と同じ目線、あるいはそれを超えた目線で発言されていることです。そのような視点を持てるのは、著者が政治の現場に直接タッチされていないことがあるということもあると思います。

現場に近すぎるからこそ見えなくなるものはあります。日本の政治家は、長年政治家だけをやっているので、見えなくなっているものも多いのでしょう。これは、政治家が悪いというわけではなく、政治家を選択するシステムの問題です。

長年政治だけをやっている人が少しはいてもよいと思いますが、政治以外の活動を長年してきた上で政治家に転身する人が多くいた方が、さまざまな業界の知恵が持ち寄れて政治「業界」も活性化すると思います。

日本における政治の本質的な改善方法は、形式上は日本は民主主義国家なので、やはり国民一人一人の問題意識を高めるしかないと思います。著者がいくらよい提案をされても、国民が乗ってこないことには話が始まりません。



investmentbooks at 23:59│Comments(2)TrackBack(0)clip!本--日本経済 

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この記事へのコメント

1. Posted by 大城清仁   2009年06月28日 22:41
5 そのとうりです.
2. Posted by bestbook   2009年06月29日 00:02
大城さん、はじめまして。コメントありがとうございます。

記事に同意いただきありがたく思います。

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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