2009年05月31日

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『僕が2ちゃんねるを捨てた理由』4

ひろゆき著  2009年6月1日発行  777円(税込)

僕が2ちゃんねるを捨てた理由 (扶桑社新書 54)僕が2ちゃんねるを捨てた理由 (扶桑社新書 54)
著者:ひろゆき
販売元:扶桑社
発売日:2009-05-29
おすすめ度:4.0
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2ちゃんねるの開設者ひろゆき氏の新刊です。本書のタイトルには2ちゃんねるを「捨てた」とありますが、実際には「譲渡」したそうです。本書に本人の解説がありますが、「譲渡」とは必ずしもタダで引き渡すことではないそうです。

本書の実際の内容はタイトルとはやや異なり、ネット業界の今後の展望と、ネット業界とテレビ業界の関係についての見方などが主なテーマになっています。



ひろゆき氏の本は、同じ扶桑社新書から『2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?』がほぼ2年ほど前に出ていますが、一般的な読み物としては前作の方が面白かったかもしれません。

本書は、テレビとネットの将来についてある程度の関心がある方が読んだ方がより面白く読めると思います。と言っても、ひろゆき氏の醒めたロジカルな見方や発想は、それだけでもやはり興味深いです。

醒めたロジカルさという特質はネットの世界との相性がよいのでしょう。このような特質は、一部の人しか持っていないものですし、一般世間からはやや「変わった」存在として見られると思います。

男性は女性と比べると変わり者が多いのですが、男性は個々の存在に多様性があることに意味があります。

男性は外部環境との接点ですが、外部環境は常に変化し続けています。ヒトが種として変化し続ける外部環境に適応するためには二つの戦略があります。

一つは男性個人に柔軟性を持たせることであり、もう一つは集団としての男性に多様性を持たせることです。

個人としての柔軟性は限界があるので、集団としての男性に多様性を持たせることによって、ヒトは集団として外部環境への適応力を保っています。

時代の転換期には、その時代を先取りできる「変わり者」にスポットライトがあたって、その存在にリードされながら新たな状況に集団が適応します。

環境が常に変化し続けるとすると、集団内にはさまざまなタイプの「変わり者」が存在できる余地がある方が、その集団としての生存力は強くなります。集団を国に置き換えても同じことです。

日本は男性性が不足しているため、国としてバランスがよくない点があると思いますが、男性性の不足についてよく言われることはリーダーシップの欠如です。

これについてはわかりやすいのですが、男性性の欠如には別の要素もあり、それは「変わり者」が存在できる多様性が国にあることです。

ひろゆき氏が2ちゃんねるを海外に譲渡した理由には、どこかで日本の男性性の欠如に気付かれていたからかもしれません。

ひろゆき氏のような存在が、今後日本においてどのように扱われていくかを追ってゆくと、日本の男性性の欠如が今後どのような展開していくかが分かるかもしれません。



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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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