2009年06月18日

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『ソロスは警告する 2009 恐慌へのカウントダウン』4

ジョージ・ソロス著  徳川 家広訳  松藤 民輔解説

2009年6月11日発行  1260円(税込)

ソロスは警告する 2009 恐慌へのカウントダウンソロスは警告する 2009 恐慌へのカウントダウン
著者:ジョージ・ソロス
販売元:講談社
発売日:2009-06-12
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昨年の9月、リーマンショック直前に翻訳が発売された『ソロスは警告する 超バブル崩壊=悪夢のシナリオ』の続編です。このブログでも紹介しています。

本書は、前著のペーパバック版が今年3月に発売されたときに加えられているものの翻訳のようです。前著でソロスが予想したことや、その予測に基づいて投資した結果などについて述べられており、前作を読んでいると、より興味深く感じられると思います。



本書の目次は以下の通りです。

  1. 私の2008年の投資実績
  2. 経済回復への処方箋
  3. 2009年の見通し
  4. わがパラダイムの運命

本書は付加的な内容なので、独立した読み物としては前作の方が面白く読めるかもしれません。投資について興味のある方であれば、今回の金融危機におけるソロスのポジションの取り方や、そのポジションを振り返って反省しているところなどは参考になると思います。

政策についての提言が多いのですが、ソロスが単なる投資家ではなく、社会活動家であることを反映しているように思います。

金融のゆがみを利用して高いパフォーマンスを長年上げてきただけあり、傾聴するべき点もあると思います。自己責任で大きなポジションを取っているので、政府よりもより見方が厳しいと思いました。

本書でもそうですが、ソロスの著作にはソロスが長年提唱している再帰性理論の話が出てきます。長年主張している割には評価されていないようなので、なんとか認められたいという執念のようなもの行間からを感じます。

ソロスにとっては投資で1000億円稼ぐよりも、自分の理論を認めてもらうことの方が重要なのかもしれません。。ある分野で傑出した存在になると、それ以外の分野のことを主張しても、もともとの分野での評価が高すぎるがゆえに、それ以外の分野での主張が認められにくくなってしまうようです。

とくに思想・哲学の分野はお金から距離がある分野なので、より評価されにくいということもあると思います。

本書を読んでも興味深く読めるところは、再帰性理論が述べられているところではなく、ソロスの世界経済や相場についての視点です。

本書はグローバルな投資をする方には、とくに参考になる本であると思います。またしばらくすると続編が出るのかもしれません。



investmentbooks at 21:21│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--世界経済 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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