2009年07月14日

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『脱「ひとり勝ち」文明論』5

清水 浩著  2009年6月17日発行  1575円(税込)

脱「ひとり勝ち」文明論脱「ひとり勝ち」文明論
著者:清水 浩
販売元:ミシマ社
発売日:2009-06-05
おすすめ度:5.0
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タイトルからはわかりにくいのですが、太陽電池と電気自動車について書かれている本です。著者は長年にわたり、電気自動車の研究・開発をされている方です。

太陽電池や電気自動車について書かれている本は書店でよく見かけるようになりましたが、本書はさまざまな点で特色があります。



まずは、本書は最前線に位置する技術者の方によって書かれているということです。そのため読みやすく書かれてはいますが、技術的な話題や定量的な話もあり、一定の説得力が感じられます。

つぎに、挿絵、文体、改行の仕方など、かなり意図的に読みやすさが工夫されてます。聞き書きのため、語り口調が理解しやすさを際だたせています。

さらに、内容がかなり楽観的です。楽観的ですが、長年の研究に基づいているので、単なる楽観さに溢れているだけではなく、楽観さを裏付ける内容があります。

この楽観性は技術者の方が持ちやすく、その技術を実際に広める場合には理想と現実のギャップに悩まされることも多いと思いますが、電気自動車と太陽電池については、日本のみならず世界的な技術への後押しがあります。

本書はおもに技術についての本ですが、本書の魅力を作りだしている上記のようなエッセンスは、実は政治に必要とされていることなのではないかと思います。

具体的には、技術、説得力、楽観性、戦略性、明確なビジョン、現実的であることなどです。

根拠ない楽観性は単なるバブルになってしまいますが、実際の価値に裏付けられた楽観性は物事をエネルギッシュにすすめることのできる原動力になります。

本書の楽観性は、著者が長年研究に没頭された自信から来るものであると思われますが、深い理解からくる自信に裏付けられた楽観性は、政治家にこそ必要なのかもしれません。



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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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