2009年07月22日

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コンカツ(婚活)よりコイカツ(恋活)を

婚活が「ブーム」になっており、ネットのみならずテレビなどのマスメディアでも耳にすることが多くなって久しくなります。婚活をタイトルに冠した書籍も多く出版され、さまざまなイベントも催されているようです。「婚活シート」なるものも売り出され、大人気のようですね。

果たして婚活はうまくいくのでしょうか?



婚活は男女ともに行いますが、どちらかというと女性の方が男性より熱心です。婚活シートも女性によく売れているようであり、女性席は即日完売です。

ここから想像できるのは、婚活をしている人数はおそらく女性の方が多いということです。そうするとどのようなことが予想されるでしょうか?

もともと女性は一部の魅力ある男性に集中します。以前、男女が多数集まって最後に気に入った相手に告白するというテレビ番組がありましたが、たまに女性の方から告白する回には、女性が一部の男性に集中していた印象があります。

よって婚活ブームで最も「おいしい」思いをすると考えられるのは、魅力的な独身男性でしょう。もともとモテていたものが、婚活ブームによりさらに女性が集中します。さらにモテるようになった男性は、独身時代をより謳歌できるので、結婚をさらに先送りしたくなるかもしれません。

そもそも魅力的な男性はすでに結婚していることも多く、残っているのは独身を謳歌したい、つまりあまり結婚をしたくない男性です。

魅力的な少数の独身男性を買い手、多数の女性を売り手とすると、婚活とは余裕がありながらもあまり購買意欲のない少数の買い手に対して、売り手の数を増やす活動であるということになります。

ビジネスで考えるとよくわかりますが、このようなマーケットは売り手に非常につらい市場です。個々の売り手が一生懸命になればなるほど、売り手全体の立場は弱くなります。

婚活という言葉は女性が積極的に結婚活動をすることに対する心理的なハードルを下げる働きがあります。本来積極的でないはずの女性が積極的になっていても、「皆がやっている婚活」ということで、女性の抵抗は少なくなります。それだけに過当競争が起こります。

婚活がブームになる前に婚活と思われないような形で婚活をしていた女性は、婚活の意味やメリットが大きかったと思いますが、皆が市場に参入するようになりはじめると、昔のうま味はなくなってきているはずです。

マーケットが大きくなって一番得をするのは、売り手や買い手というよりも、多くの場合マーケットの仲介をする人などです。株式市場が盛り上がって一番得をするのは証券会社です。

そもそも、いかにも婚活している風の女性は、男性から見た女性としての市場価値は低下してしまいます。男性が女性に求めているものは、あまり計算高くない無意識的なある種の盲目的愛情、つまり女性性だからです。

過剰に意識的になって男女の付き合いをするのは、女性性から遠ざかる流れですが、婚活はこの遠ざかる流れを助長しています。

もちろん、婚活から結婚に結びついた成功例も数多く存在することと思いますが、全体としては婚活は期待されているほどには成果を生まないのではないかと予想します。

婚活をするのであれば、恋活(恋愛活動)をするのがよいと思います。婚活でうまくいくものは、それが直接結婚を意識させずに、自然な恋愛を助けるようなものでしょう。

婚活に限らず、不自然なマーケティング活動をしないといけなくなった市場は、その市場のあり方自体に根本的な問題があることが多いと思います。

労働市場において、アルバイトを減らして正社員を増やす試みがなかなかうまくいかないのは、その根底に正社員という雇用形態の時代にそぐわない不自然さがあるのかもしれません。

現代の日本においては、子供を産むためにいったんは結婚という形態を取らないと社会的に不自然な印象がありますが、少子化の改善のために結婚という形を取らざるを得ないことが少子化問題の解決を難しくしている可能性があります。

労働市場の改善には、いかにして正社員を増やすかという発想よりも、いかにして正社員という存在をなくすかという視点が必要であると思いますが、少子化の改善には、結婚という正社員制度的なあり方を見直す必要があるのかもしれません。

仕事では一流企業にいかにして要領よく就職するかということよりも、いかにしてどこでも通用する汎用的なスキルを身につけることが必要である時代になりつつあると思います。

男女関係においても、女性はいかにしてよい相手と結婚をするかというよりも、いかにして男性とうまく過ごせるかということを男女間の恋愛を通じて身につけた方がよい時代がそう遠くない将来に来るのかもしれません。

結婚制度の衰退とともに、結婚という制度にしばられない恋愛や男女付き合いの重要性が相対的に高くなる時代になる可能性があると思います。そうなると、異性と付き合う広い意味でのコミュニケーション能力の重要性が高くなることでしょう。

もしも婚活という行為がよい結果を生み出すのならば、それは結婚にこだわらず恋愛を通じて異性との付き合い方を深める過程によって、つまり恋活を通じてであると思います。



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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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