2009年08月17日

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『新版 新幹線から経済が見える』4

小宮 一慶著  2009年7月30日発行  580円(税込)

新版 新幹線から経済が見える (祥伝社黄金文庫)新版 新幹線から経済が見える (祥伝社黄金文庫)
著者:小宮 一慶
販売元:祥伝社
発売日:2009-07-24
おすすめ度:4.0
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6年前に出版された本が加筆修正されて、新版の文庫本として新たに出版されたものです。著者の本は1週間前に紹介したばかりなのですが、今回の旅行中に持ち歩いた本はほとんどが文庫本で、それらのうち本書はこのブログのテーマに最も関係する本なので紹介することにしました。

旅行中に持ち歩く本は、やはり旅行は非日常的なイベントなので、本のテーマも非日常的な内容のものが多いのですが、本書はそれらのうちで最も日常的な内容です。とは言っても、本書は新幹線がテーマなので旅行に少しは関係しており、旅行中に読むと旅の雰囲気は盛り上がります。



1週間前に著者の本を紹介したとき、著者の本の真骨頂は細かい各論にあると書きましたが、本書にもその長所は表れています。本書の目次は以下の通りです。

  1. 「新幹線」から見える日本経済
  2. 「野立て看板」からみる企業経営
  3. ビルのクレーンが地価を教える
  4. 新幹線の空席と景気の関係
  5. フルムーン夫婦の旅行増加からわかる経済状況
  6. 進む鉄道のハイテク化
  7. 新幹線のサービスから見えること

本書のような本が成り立つ理由は、著者が年間100回以上新幹線に乗車されていると言うことがあります。ただし、新幹線に単に漫然と乗るだけでは不十分で、経済や経営についての問題意識を持った観察眼が必要なようです。

本書に書かれている話は、ところどころ著者の今までの著作で読んだ記憶がありますが、本書を読むとそれらの話が有機的につながります。

本書は単に新幹線について書かれているだけの本ではなく、新幹線を通じて経済や経営について解説されている本であると考える方がよいと思います。そう考えると、対象となる読者は新幹線に興味がある人ではなく、経済や経営に興味がある人であると言えます。

ただし、新幹線にはほとんどの人が乗ったことがあるはずなので、本書のところどころに出てくる蘊蓄的な話も楽しめるはずです。

それら以外の読みどころは、本書は6年の間を経て加筆修正されているので、その間の鉄道などの技術の進歩を振り返って比較することができることです。

この6年で鉄道はかなりの進歩をしたことがわかります。最もわかりやすいところでは、Suicaなどの電子マネーです。日本は数字の上では経済成長をほとんどしていませんが、日常的な利便性や快適さは向上しています。

また、本書で面白かったのは、著者が鉄道のサービスについての改善点をやや感情的に表現されているところです。ふだんの著者の本は割と冷静な記述が多いので、そのような部分は新鮮でした。それだけ、新幹線に思い入れをお持ちなのでしょう。

本書は文庫本なので持ち運びやすく、新幹線に乗る機会があればその車内で読むと雰囲気を盛り上げるので、面白い読み方かもしれません。



investmentbooks at 23:53│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--日本経済 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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