2009年09月10日

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『貧血日本―預金の1割で、惚れた会社の株を買え!』4

杉本 光生著  2009年8月27日発行  1575円(税込)

貧血日本―預金の1割で、惚れた会社の株を買え!貧血日本―預金の1割で、惚れた会社の株を買え!
著者:杉本 光生
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2009-08-28
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やや分かりにくいタイトルですが、個人に対する日本株投資のすすめが本書のテーマです。サブタイトルからわかるかもしれません。

著者はIRに関連する仕事を長くされてきた方ですが、現在は起業して個人投資家向け投資情報サイト「株なび」を運営されています。そのため、本書にはマーケティング的な意味合いもあるようですが、それとは関係ない面でも参考になります。



本書の目次は以下の通りです。

  1. 誰が日本を救うのか
  2. 投資家革命が始まる
  3. 個人投資家が日本を変える!
  4. インターネットが個人投資家を変える

本書は日本の経済システムについて、比較的分量を割いて歴史的な流れが平易に説明されています。その記述から、戦前の日本は今よりもはるかに資本主義的な社会であったことが分かります。

著者が言いたいのは、日本の経済を活性化するためには本当の意味での資本主義が必要であり、そのためには個人がより投資家として株式市場に参加するべきであるということです。著者の仕事はその考え方に沿って行われているようです。

数年前に、日本人の金融資産が現預金から株式にシフトするような流れに対する期待がありましたが、数年経ってみるとそれほどの変化はありませんでした。今回の金融危機の考えると、数年前に日本の個人マネーが株式にシフトしなかったのは結果的には正解だったわけです。

個人投資家というと弱々しいイメージがありますが、実際には過去の結果からしてもたくましい存在であるようです。過去にに読んだ本にも、日本の個人投資家は市場の安値で買い高値で売る傾向があると書かれていました。

最近でも、金融危機で日経平均が安値であった時期に、ネット証券の口座開設数が増えたことはニュースになりましたね。

日本の個人のマネーが株式市場にシフトしないということは、日本人は日本の株式市場が資産運用の場としてはまだまだふさわしくないとどこかで感じているのかもしれません。

数年前に株式市場が盛り上がっているときに個人投資家が増えたのは、市場が望ましい場になりつつあるということであったのかもしれません。しかしながら、その流れは現在は停止しています。

おそらく個人投資家が増えることと、株式市場が整備されることは、お互いに手を取り合って進んでいく性質のものです。個人投資家が多くなれば、市場もそれにしたがって整備されるでしょうし、市場が整備されれば個人投資家も増えることでしょう。

資本主義は格差を生むという面もありますが、経済を活性化するという利点もあります。あくまで他の国との比較ですが、日本は個人金融資産における株式の割合が低いということは、もう少し株式市場が活性化した方がよいということを暗示しているのかもしれません。

本書の著者もおそらく同じような考えを持って、起業し本書のような本を書かれていると思います。



investmentbooks at 23:58│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--株式投資 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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