2009年10月09日

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『西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編』4

西原 理恵子著  2009年9月25日発行  1155円(税込)

西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編
著者:西原理恵子
販売元:新潮社
発売日:2009-09-25
おすすめ度:5.0
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本書は内容的に大きく二つに分かれていますが、FXについて描かれているのは前半部分のみです。タイトルに惹かれて買った人にとって面白いのは、やはり最初の部分だと思います。

著者は麻雀の漫画でも有名な方で、昔よく読ませてもらいました。このブログでは、ベストセラーになった『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を紹介したことがありますが、著者はお金に対して強い思い入れを抱きつつも、そのお金をギャンブルで大きく失ってしまうという両価的なところもあるようです。



FXがギャンブルかどうかについてはいろいろと考え方があると思いますが、本書で繰り返し書かれているのは「FXはバクチ」ということです。

FXはゼロサムでありレバレッジも大きくかけることがあるので、やはりバクチ的な要素はあると思いますが、自分の手法や哲学を持ってトレーディングされている方も多いことでしょう。ただし、少なくとも著者はほとんど知識なく始められたようであり、その状態ではバクチと言えそうです。

本書では著者と上場企業の社長さんが1000万円を元手に、世界的な金融危機に巻き込まれたりしながらFXで大損をするという話なのですが、その過程は完全に漫画のネタになっています。

前の著作からも分かるように、著者はお金は大事なものであるという強い思い入れを持っておられるようですが、それと同時にどこかでお金は本質的に価値はないものであると思っているようにも感じられます。

著者は、お金は必要なもの、それがないと非常に困るものであると感じつつも、心の奥底ではそんなにお金を欲しがっておられないのかもしれません。そのような場合には、お金は稼いでも稼いだはしから自然に出て行ってしまいそうです。

本書でも1000万円を短期間で失っているのですが、漫画でオーバーに表現されているほどの悲壮感は感じられません。損はされたにしても、FXで損をすることによって得られたさまざまな経験をどこかで楽しんでいるような印象すら受けます。

もしも著者がFXで大勝ちして最初の1000万円が1億円になっていたとしても、さらに勝負をしてそのお金はなくなっていたかもしれません。なぜなら、上にも書いたように著者はお金に対して本質的な価値のなさを感じている部分がどこかあると思われるからです。

もともとお金には色が付いておらず、お金はそのお金でその人がやりたいことによって色付けられます。本書とは直接は関係ありませんが、お金は自分の欲望を満たすための道具であると考えると、それほどお金は貯まらないかもしれません。

なぜなら、人間の一般的な欲望を満たすためにはそれほど大きな額のお金は必要ないからです。また、大きな我欲だけのためにお金を貯めようとすると、人間は自分の大きな執着心については、どこかで自分のその執着心を嫌っているところがあるからです。

もしも大きな金額のお金を「自分のもの」にしようと思うのであれば、その大きなお金を通じて自分がやりたいことを、自分が心の底から肯定できるようなものに変化させる必要があるのではないかと思います。



investmentbooks at 23:47│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--その他 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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