2009年10月11日

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『節約の王道』4

林 望著  2009年10月8日発行  819円(税込)

節約の王道(日経プレミアシリーズ) (日経プレミアシリーズ 57)節約の王道(日経プレミアシリーズ) (日経プレミアシリーズ 57)
著者:林 望
販売元:日本経済新聞出版社
発売日:2009-10-09
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リンボウ先生による節約についての本です。不景気を反映してか、最近書店のお金や投資のコーナーでは節約や貯金の本を見かけることが多くなりました。本書は類書と異なり、たんなる節約本ではないことは以下のあとがきの部分から分かります。

「すなわち節約は、ちょこちょこチマチマとしたノウハウの謂いはなくて、もっと生活全体、あるいは生き方そのものについての自省的思惟でなくてはならぬ。」

本書の内容が生活全般について書かれていることは、以下の目次からもよくわかります。



  1. 食---節約食とはすなわち健康食である
  2. お金の管理---万札は、崩さない
  3. 交際費---虚礼に金を費やすな
  4. 衣服と車---見栄ほど醜いものはない
  5. 旅行、趣味---金はなくとも余暇は楽しめる
  6. 教育---人生最大の投資と捉えよ
  7. 住まい---自分の軸を揺るがすな

本書には日常生活上のあらゆる面について、リンボウ先生のこだわりについてすみずみまで書かれています。

著者が具体的にどのようにしているかのみならず、なぜそのような行動や生活スタイルに至ったかについての理由も述べられています。

本書の内容は一つ一つにこだわりが感じられるので、同意できない部分も少なからずあると思いますが、重要なのはすべてにわたって「合理的」に考えて決められていることです。

「合理的」であることついての考え方は人によって異なるので、著者との考え方にズレがあるのは自然であり、そのズレがなぜ生じるかについて思いをめぐらせるのは、本書の一つの読み方かもしれません。

大事なのは、著者と同じ結論に至るかどうかではなく、個々人が自分なりの「自省的思惟」を持って日常生活を送ることです。

日本の無駄な面は、制度や政策が合理的でないことも理由としてありますが、それ以上に個々人が合理的でないことがあることにもよる面があります。

個々人や個々の家庭における無駄な部分が少なくなれば、国全体の非効率性も改善されてくるはずです。国全体に無駄が無くなれば、GDPが低下したとしても、生活の質や豊かさ、そして国力自体がアップしていることも十分にある得ると思います。

本書は全体的に消費することについての無駄を省くような内容が多くなっていると思います。その分投資に力を入れるように述べられていますが、本書の場合の投資は主に教育についての投資です。

著者が株式投資などをされないためか、その部分についてはあまり肯定的ではありません。ただし、本物の価値を創り出す企業に長期投資をすることについては、必ずしも否定されているわけではないようです。

本書は人生の様座な状況における節約について書かれています。著者と同じようなやり方はさまざまな意味において難しいと思いますし、その同じようにする必要もないと思いますが、自分なりの「節約」をするためのきっかけとして本書を読んでみるのはよいかもしれません。



investmentbooks at 22:39│Comments(2)TrackBack(0)clip!本--人生指南 

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この記事へのコメント

1. Posted by hiro   2009年10月12日 17:26
最近節約本が多い中、本書はチマチマした節約本ではなく
「人生の節約本」といった内容なので興味が沸きました。
読んで自分の節約法を編み出したいと思います!
2. Posted by bestbook   2009年10月13日 00:17
hiroさん、コメントありがとうございます。

本書はそのまま著者と同じようにすることは難しい点も多いのですが、考え方のスタイルは参考になりました。

節約というとどうしてもお金についてを考えてしまいますが、お書きの通り本書は「人生の節約本」といった内容であると思います。

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
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