2009年10月24日

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『恐慌で儲ける!』4

松藤 民輔著  2009年10月20日発行  2000円(税込)

恐慌で儲ける!  相似形チャートで見る未来予想図恐慌で儲ける! 相似形チャートで見る未来予想図
著者:松藤 民輔
販売元:講談社
発売日:2009-10-20
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松藤民輔氏の新刊です。本書は、ボブ・ホウイというテクニカル分析を中心とした投資予測をする方の過去数年のレポートに、氏の解説が加えられた本です。

評価を四つ星にしていますが、実のところ本書の評価は難しいと思います。五つ星をつける人もいるかもしれませんし、三つ星以下の人もいるかもしれません。



松藤氏の過去の本は、投資に興味のある方であれば読み物として面白いものが多いのですが、本書はかなり専門的なので、テクニカル分析に興味がある人が対象になると思います。

松藤氏の過去の本にはテクニカル分析の話もよく出てきますが、ボブ・ホウイに大きな影響を受けていることが本書を読むとよくわかります。

松藤氏御自身もボブ・ホウイの分析は難解であると書かれていますが、正直言って結論は理解できてもそこに至った思考過程は理解できない部分も多くありました。

解説を読むとなるほどと思う部分もあるのですが、自分で同じように考えて将来の予測は再現できません。テクニカル分析についてはいろいろな考え方がありますが、すべてが無効であることを否定するのは論理的に困難です。

本書に登場するチャートは、株価のみならず、通貨、商品、債券など多方面にわたります。それらの分析を参考に、「恐慌第二幕」が起こるという予測が著者の最も言いたいことのようです。

今後「恐慌第二幕」が来るかどうかは、市場に関心があれば大きな問題ですが、確実なことはわからないので、わからないことに応じたポジションを取るしかありません。

本書に書かれている今後の予測については何とも言えませんが、無視できないことは確かです。なぜなら、本書の予測にしたがってポジションを取っている人もいるはずだからです。

今後「恐慌第二幕」が来るとすると、市場が暴落し始めた時点で本書のような予測が脚光を浴びることでしょう。そうなると、パニック的な不安を伴った市場は、不安が不安を呼び自己実現的に本書など予測によってボラティリティが高くなることでしょう。

本書の予測だけが「恐慌第二幕」を起こす原因になることはないと思いますが、「恐慌第二幕」が起こるとすると、その谷の深さを深くするような働きはあるかもしれません。



investmentbooks at 23:58│Comments(4)TrackBack(0)clip!本--投資一般 

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この記事へのコメント

1. Posted by 天国への階段♪   2009年10月25日 03:40
5 いつも楽しく拝見させてもらってます。
最近このblog見て、ひろゆき×ホリエモンの対談本と、過去と未来にとらわれない〜の2冊読みましたよ!
面白かったです。自分、学生なんでお金ないですから、助かります(笑)

紹介されてる本の話題でなくてすみませんが、ぜひ先生に聞きたい質問があるので書きますね!
なんか、ヨーロッパでミニ・ブラックホールを作ろうとしてる実験があるじゃないですか?
世界中の有能な科学者がヒッグス粒子の存在を証明するため(証明されたらノーベル賞確実)に行う実験らしいのですが、
去年から信じられないようなトラブルが続出して、この実験がスタートできないらしいのです。
で、これについて、未来の宇宙がこの実験を阻止しようと交渉しているのでは?という説が今出ているんですよ、これです↓

2. Posted by 天国への階段♪   2009年10月25日 03:52
5 CERNの大型ハドロン衝突型加速器(LHC)の稼働を妨げている故障や様々な問題は、
ヒッグス粒子の発生に対して宇宙の力が働いていることが原因ではないかという説が提唱されているそうだ。

この説はコペンハーゲンのニールス・ボーア研究所のHolger Bech Nielsen博士と、
京都大学基礎物理研究所の二宮正夫教授が唱えているとのこと(arXiv.orgに掲載されている論文要旨)。

この研究によると、LHCで発生させようとしているヒッグス粒子は、その発生が時間を遡って阻止される程に自然界にとって
受け入れ難いものであり、LHCでのヒッグス粒子発生は逆向きの因果関係によって未来から阻止されているという仮説を立てているそうだ。

両博士はこの説を2008年春頃に提唱し始めたとのことだが、その年の秋にLHCが故障した出来事は
「自分たちの説の正当性を信じられるおかしな出来事であった」
と振り返る。また、ヒッグス粒子を発生させる米国の超伝導大型加速器計画が
1993年に中止されたのも、必然であったと考えているとのこと。

これは例えて言えば、時間を遡って自分の祖父を殺すような状況であり、Nielsen博士は
「我々の予測ではヒッグス粒子を発生させる装置は全て運が悪いということになる」そうだ。
http://slashdot.jp/science/09/10/16/0229216.shtml
3. Posted by 天国への階段♪   2009年10月25日 03:56
5 かなり荒唐無稽な説だと思うんですが、精神科医の先生からしたら、未来が今に交渉して実験を阻止しようとするという説をどうとらえますか?
ユングとかなら「なるほど‥ありえる!」とか言いそうですよね?(笑)
とりあえず、今考えられてる仮説はこれだそうです↓

【LHCはなぜ不具合が続いて稼動に至らないのか?】

ゝ酣から唱えられているNielsen&二宮説。
'Higgs boson could ripple back through time and prevent the Hadron Collider being built'
ヒッグス粒子の生成は過去の方向へ波紋を起こし、LHCを稼動させないというマクロな現象を惹き起こす。
⇔婿匱殺説。LHCが稼動するとブラックホールが発生し、地球は飲み込まれる。
並行世界の数多くの地球は滅びたが、我々はLHCの不具合が続く世界に生きている。

シミュレーション仮説。
一つの文明は数多くのシミュレーションをするだろう。ゆえに我々が生きているのはオリジナルな宇宙ではない確率が高い。
シミュレーションにはバグや端折った部分があるだろうから、それを発見すればシミュレーションであると確認できる。LHC不具合はそれかも。
4. Posted by bestbook   2009年10月26日 01:10
天国への階段♪さん、コメントありがとうございます。

物理的なことはわからないのですが、形而下の学問である物理学を突き詰めると形而上の話になるのが面白いと思います。

お書きになっている三つの説は、ほとんどSFの世界ですね。話としてはわかるのですが、このような説の正しさを「証明」するとはどのようなことか考えてしまいます。

LHCに続いている不具合がどの程度の確率の低さなのかはわからないのですが、確率的に低いことが出現すると、人間は納得のためにさまざまな説をつくりたくなってしまうということもあると思います。実験がうまくいかないのは「たまたま」という説もあるかもしれません。

人間の一般的な意識状態における感覚では、時間は過去から未来に直線的に流れることになっていますが、苫米地氏がしばらく前によく本に書かれていたように、仏教的な考え方によると時間が未来から過去に流れるということもあるようです。

また、ある種の変性意識状態では時間の感覚がなるなるという状態があります。過去も未来もなく、「永遠の現在」が存在するという感覚の心的状態もあるようです。

宇宙の本質を理解するためには、外的には物理学的に理論と実験を、内的には心理学的に変性意識状態を含んだ意識の諸相を探求する必要があるのではないかと思います。

ただし、宇宙は人間の心を通じて理解されるので、最終的には心の探究が必要なのではないでしょうか。理解ということをどのようにとらえるかも問題とは思いますが。

興味深い話題の提供ありがとうございます。

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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