2009年11月06日
『給料、役員報酬は払い方を変えるだけで5割アップできる!』
大村 大次郎著 2009年11月18日発行 1575円(税込)
給料、役員報酬は払い方を変えるだけで5割アップできる!―社長も社員も会社も大幅節税!
著者:大村 大次郎
販売元:あっぷる出版
発売日:2009-11
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残念ながら、まだ書影はないようです。税金について、とくに節税についての本を数多く書かれている元国税調査官大村大次郎氏の新刊です。数ヶ月に一回は本を出されていますが、一般向けにわかりやすい本が多いので本ブログでもたまに紹介させてもらっています。
節税をメインにした一般向けの税金本はよく出ていますが、税理士や会計士の方々が書かれているものがほとんどであり、立場上あまり本音の部分は書けないことことが多いなか、著者の本は出版物で書けるギリギリのことが書かれていると思います。本書の目は以下の通りです。
- 基本給を減らして手取給料を増やす”給料革命”
- 衣食住を会社が出せば会社も社員も得をする
- 本給を減らして福利厚生を増やす”給料の裏ワザ”
- 旅費を使った裏ワザで税金と社会保険料が大幅節税
- なぜ外資系社員はお金持ちが多いのか?
「ギリギリのことが書かれている」と言いましたが、本書に述べられている節税法のほとんどは、実は一般向けの節税本にも書かれています。ただし、積極的に勧めるような表現では書かれていませんが、本書では積極的な言い方が目立ちます。
本書のキモはシンプルで、会社からもらう給料を課税給料ではなく、なるべく非課税給料の形でもらうようにするということです。
わかりやすいところでは、賃貸住宅を会社に借り上げてもらって、その分給料を減らし節税するということです。外資系企業などがよく行っていると書かれています。
非課税給料の形で給料をもらった方が得な理由は、課税給料の形でお金をもらうと、その過程で税金のみならず社会保険料も徴収されてしまうからです。
お金があるところから別のところに移動する時は、ほとんどの場合税金がかかってしまいますが、移動によってなるべく税金を中抜きされないような方法が本書の方法であり、もちろん合法的なものばかりです。
よくある節税の本には、自分で法人をつくっていままで勤めていた会社と業務委託契約を結ぶというものがあります。本書にもありますが、これはあくまで法人の立場から節税を行うものです。
本書の特徴としては、経営者の立場としてだけでなく、従業員の立場のまま会社と交渉して節税をするということがあります。このようなやり方が通用するのは、節税効果は従業員のみならず、会社にもメリットがあるからです。
いいことずくめのようですが、もちろん節税はゼロサムなので、誰かが得をしていれば誰かが損をしています。この場合損をしているのは、国や地方自治体になります。
多くの人が本書の方法を用いて節税や社会保険料の節約を行うと、税金や社会保険料が不足してしまいます。しかしながら、著者は「現在の税制や社会保険は、欠陥だらけ」と書かれており、皆が節税などを行うことがそれらの欠陥を改革するきっかけになるとされています。
たしかに、現在の税金や社会保険のシステムに問題があるのは、いままで国民が真剣にそれらの問題について考えてこなかったからかもしれません。
考えてこなかったのは、源泉徴収などの仕組みによりなるべく問題意識を持てないようになっていたこともあると思いますが、改善のためには自分たちから問題意識を持つしかありません。
社会人になって初任給をもらうときに、給与明細に書かれてる項目の意味をすべて理解できている人はほとんどいないのではないでしょうか。「なんかわからないけどいろいろ引かれてるな」というのが多くの人の感想だと思います。
本当はそれらの仕組みについて、少なくとも高校くらいで教えてもよいのではないかと思います。税金や年金の本当の改革は、教育の改革になるのかもしれません。
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この記事へのコメント
学校教育で税金や社会保険について学ぶことは必要だと思います。
税金にしろ社会保険にしろ損得だけで語られるのは釈然としないものを感じます。
ただ、これまでの政府のやり方を見ているとできるだけ払いたくないというのは心情的にはわかる気はしますが。
政府のやり方は知らしむべからずという方針があるようですが、これは中途半端に理解されて混乱を招くよりは、知らない方がよいということなのかもしれません。
国民の方も知ろうとするのであれば、理解することに対する責任といったものが生じると思います。
お書きの通り、お金の流れを理解した上で、自分たちだけでなくいかにして全体をよくするかという視点も必要と思います。








