2009年11月14日

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『負けない技術』4

桜井 章一著  2009年9月20日発行  880円(税込)

負けない技術──20年間無敗、伝説の雀鬼の「逆境突破力」 (講談社プラスアルファ新書)負けない技術──20年間無敗、伝説の雀鬼の「逆境突破力」 (講談社プラスアルファ新書)
著者:桜井 章一
販売元:講談社
発売日:2009-09-18
おすすめ度:4.5
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出版されてから2ヶ月くらい経つ本です。以前本ブログでも紹介させてもらった『人を見抜く技術──20年間無敗、伝説の雀鬼の「人間観察力』と一緒に書店で平積みになっているのをよく見かけます。

この数日は出張だったのですが、本書のような人生論は日常から離れた状況で読むのに最適です。講談社+α新書は重さも軽く、出先で読むのに重宝します。本書の目次は以下の通りです。



  1. 「負けない」は「勝つ」より難しい
  2. 「負けない」ための技術
  3. 強くなるには、どうすればいいか?
  4. 逆境を突破する力
  5. 人はだれしも無敗になれる

著者は麻雀の世界では昔から有名な方でしたが、最近は麻雀という勝負の世界を経ることによって形成された勝負観や人生観などが一般にも広く知られつつあります。

「負けない」ことを心がけていれば、自然に「勝つ」というのが著者の考えですが、これはさまざまな場面に応用できます。株式投資において重要なのも、まずは「損をしないこと」を心がけることであるとはよく言われています。

勝つことを目標にするのが望ましくないのは、勝ちたいということは自分のエゴから生じているからのようです。株式投資もあまり儲けすぎようとすると、うまくいかないことが多いかもしれません。

本書に書かれていることは、株式投資に限らずいろいろな状況で当てはまると思います。本書を読んでいる時点で、読み手がどのようなことに関心を持っているかによって、自分で当てはまると思うことが異なると思います。

著者は麻雀によって、自己と他者の区別がなくなる境地に達されたようですが、以下のように述べられています。

「実際には、対局相手となる敵はいるのだが、あるときから徐々に「敵も味方」というような感覚が、私の中に芽ばえ始めたのである。「勝ったのがおれなら負けたのもおれ」、勝った裏側には負けた自分がいる、そんな感覚もあった。」

このあたりからもビジネスについて考えることができます。「取引相手も自分」と考えると、ゼロサムの取引をする意味はなくなります。取引によって新たな価値が生み出されていないからです。

価値を生み出してそれを他者と分け合うということがビジネスの本質であると思いますが、これはビジネスのみならず人間が生きていて意味を感じることができる部分かもしれません。

価値を創り出せるほど、そして自己と他者を区別することが少なくなればなるほど、そのような意味を感じやすくなると思います。これらはそれぞれ男性性と女性性に対応しています。

いままで著者の本を読むと、いつも男性性の強さを感じていたのですが、実は男性的に思われるのはあくまで表面的な部分で、全体としては男性性と女性性が調和しているのかもしれません。

著者は麻雀という男性的な勝負の世界を追求されているうちに、他者と融合するという女性的な境地に至られたようですが、これは一方の性質をとことん追求すると他方の性質が自然に生じてくるということをよく表していると思います。



investmentbooks at 23:56│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--人生指南 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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