2010年01月14日

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『勝間さん、努力で幸せになれますか』3

勝間 和代/香山 リカ著  2010年1月8日発行  1050円(税込)

勝間さん、努力で幸せになれますか勝間さん、努力で幸せになれますか
著者:勝間 和代
販売元:朝日新聞出版
発売日:2010-01-08
おすすめ度:3.5
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勝間和代さんと香山リカさんの対談本ですが、本書のような企画が出たのはもともと香山リカさんのベストセラー『しがみつかない生き方』で一章を割いて「勝間和代を目指さない」ことを書かれていることもあるようです。

オビに「激論」と書かれていますが、香山さんが勝間さんにひたすら食い下がり続けていたという読後感が残り、お二人の主張が根本的な点でかみ合わなさが印象的な対談でした。本書はそのかみ合わなさを楽しむ本かもしれません。、



もしもこの「激論」に勝ち負けがあるとすると、勝間さんの「圧勝」だと思います。勝間さんは食い下がり続ける香山さんに対し、自分の論旨を明瞭に述べて、反論すら自分の方に吸収して御自身の成長の糧にしようとされています。両者のかみ合わなさは、お二人それぞれのあとがきを読むだけでも明らかです。

表面的には勝間さんの「圧勝」です。しかしながら香山さんはそもそも勝ち負けの土俵に立っておられないかもしれません。勝間さんが香山さんを包含しているように思えますが、実は香山さんの方が勝間さんを包含しているのかもしれません。

勝間さんは光、香山さんを陰とすると、光が陰を照らしてしまうと陰の存在はなくなってしまいます。明るくなった陰の部分が、光によってはっきりするようになったことには反論のしようがありません。

勝間さんのスタンスは、少しでも多くの人が頑張って輝き、輝いている人の光によって他の人も明るくなり、みんなが自分で輝けるようになるようにしていきましょうというものです。

香山さんは陰の方が落ち着く人がいることを、自分自身も含めて勝間さんにわかって欲しいような印象を受けます。そのような人にとっては、光の存在は明るさを与えてくれてよい面はあるのですが、まぶしすぎることもあります。

書店でたくさん平積みになっている勝間さんの新刊を「まぶしい」と思っている方は少なくないと思います。とくに最近の装丁は輝きを増しているようです。香山さんの本が共感を得たのは、「まぶしい」と感じていた人が多いからかもしれません。

勝間さんと香山さんの考えを二者択一的にどちらか選ばないといけないのは、ずっと起きて生きるか、あるいはずっと寝て生きるかのいずれかを選ばないといけないようなものです。人間はずっと起きているわけにもいきませんし、ずっと寝ているわけにもいきません。

両者の状態を両方バランスよく取ることが必要ですし、その割合やタイミングは人によって違います。また同じ人でも人生の時期によって異なってくるでしょう。

勝間さんと香山さんはそれぞれの象徴的な存在として意見を闘わせていますが、おそらく両者ともそれぞれが主張されている反対の部分もあるはずです。

お二人の主張を耳にしたときは、人によってさまざまな感情が生じると思いますが、その感情はおそらく自分の状態を反映しているだけです。勝間さんも香山さんも今の状態がおそらくお二人にとってそれぞれしっくりくるのでしょう。

光と陰はそれぞれ単独では存在できませんが、勝間さん的なあり方と香山さん的なあり方は光と陰のあり方と似ているかもしれません。



investmentbooks at 23:58│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--人生指南 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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