2010年02月04日

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『繁栄し続ける会社のルール』4

小宮 一慶著  2010年1月28日発行  1470円(税込)

繁栄し続ける会社のルール繁栄し続ける会社のルール
著者:小宮 一慶
販売元:ユナイテッド・ブックス(阪急コミュニケーションズ)
発売日:2010-01-30
おすすめ度:3.5
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本書は中国、韓国、台湾でも翻訳出版される予定だそうですが、そのことは本書を出している出版社の方針に基づいているようです。

著者はビジネス書をよく読まれている方にはお馴染みの方ですが、本書は著者が過去に書かれた経営本のエッセンスがまとめられているような内容になっています。本書の目次は以下の通りです。



  1. 風土、文化が土台をつくる
  2. 社員が働きやすい会社
  3. 数字にこだわる
  4. 偉大な会社をつくる商品・サービス

本書は理想論的な話が多いのですが、理想論は理想論でも現実に即している理想論です。会社が長年努力を続けることができれば、あるいは努力を続けること自体が理想を現実に近づけるように思います。

著者が言いたいのは、会社に関係するすべての存在に対して価値を提供し続けることが会社を成長させるということであり、そのことが会社の存在意義であるということです。

また、会社の理念についての説明が大企業の実例を含めて多いのですが、利益を出すことの重要性や会社の数字についての解説もあり、うまくバランスが取れていると思います。

本書の内容はもっともだと思いますが、いざ自分の会社でその考えを展開しようとするとそれほどやさしくはないかもしれません。

顧客に価値を提供することがまず最初に来ることが述べられていますが、ある業界で差別化できるような価値を提供するためには、まんべんなく細部にこだわることが必要とされるからです。

著者は経営の定義を以下の三点にまとめられています。

  1. 企業の方向づけ
  2. 資源の最適配分
  3. 人を動かす

これを家業のビジネスホテルの現況と照らし合わせてみると、とりあえずは

  1. お客さまに安心・快適な宿泊環境を提供する
  2. 資源をヒト・モノ・カネとすると、圧倒的に不足しているカネを調達して1の環境を整えるべく最適な配分を考える
  3. 経営者である両親や従業員の理解と協力を得るよう対話を繰り返す

となります。

なるべく早くが理想ですが、現実的にはものごとは急には変化しません。とくに人の心はなかなか変わりません。おそらく皆に光がほのかに見え始めてくると急激に変化が起こると思いますが、それまでは辛抱しながら地道に自分の信念に従ってやるべきことをやり続けるしかありません。

本書は一般論的な内容なので、本書だけですべてが解決するわけではありませんが、会社がどのような方向に進むのが望ましいかを指し示してくれます。そして会社の成長とともに会社で働く人々の成長も同時に促進されると思います。

会社に関わる人、とくに経営的なことに興味のある方であれば、著者の本は何冊かは読んでおきたいところです。本書は著者のエッセンスがまとまっているので今まで著者の本に目を通されていない方なら、最初の一冊としてよいかもしれません。



investmentbooks at 23:55│Comments(5)TrackBack(0)clip!本--経営 

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この記事へのコメント

1. Posted by 古森 綾   2010年02月05日 10:49
5 この度はご紹介いただきありがとうございます。
今後も、取り上げていただけるような優良書籍を
つくってまいります。
今後ともよろしくお願いします。
取り急ぎで恐縮ですがお礼まで。
2. Posted by Y   2010年02月07日 01:30
おお また著者からのメッセージが すばらしい♪  
3. Posted by bestbook   2010年02月08日 00:21
>小森様

コメントありがとうございます。出版業界は時期的に大変だと思いますが、そのようなときにこそ革新が必要と思います。今後の展開に期待しています。


>Yさん

いつもアクセスいただきありがとうございます。今回コメントいただいたのは本書の関係者の方ですが、出版社の方のようですね。いずれにしろありがたいことです。
4. Posted by 古森 綾   2010年03月05日 12:45
5 いつも楽しく拝読しております。
3月にも新刊を発売させていただきますので、よろしければご確認いただけると幸いです。
『なぜ、この国は儲からなくなったのか?』
長野慶太 著
http://www.unitedbooks.co.jp/modules/content/index.php?content_id=16

これからもがんばってください。
5. Posted by bestbook   2010年03月07日 22:43
コメントありがとうございます。

ご紹介ありがとうございます。面白そうなタイトルなので、まずは書店で拝見させていただきたく思います。

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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