2010年02月07日
家業再生15
今週末も帰省し、半日悪戦苦闘しながら洗面台の古い水栓をなんとかレバー式のものに交換することができました。ユニットバスで頭と片腕がようやく入るくらいのスペースで、仰向けになりながら手が届かない部分の作業です。
先週は自分で取り付けることはあきらめて専門の業者にお願いすることも考えましたが、専用の工具も利用してなんとか交換が可能であることが試行錯誤しながらやってみてわかりました。
水栓の定価が2万円ちょっと、業者の方にすべて頼むと全部で3万5千円〜4万程度になるようです。水栓はネットを通じて自分で買うと1万3千円程度で購入できるので、すべて自分で交換すると50室全体で100万円強程度の費用が節約できることになります。
あとはどれくらい効率的に作業時間を短縮できるかですが、目標は水栓一つの交換を1時間以内に行えるようになることです。帰省した際に他の作業と同時並行に少しずつ行って、3ヶ月〜半年程度ですべて交換できればよいと考えています。
水栓がレバー式になるメリットは、まずお客様が洗面台で水栓を利用する手間を省けることです。水とお湯が別々の蛇口だと、適温の湯を利用するためには、水を出す→お湯を出す→調整するのスリーステップが必要となり、さらに水とお湯の両方を出しても蛇口が別々なので適温のお湯は直接は利用できません。
レバー式の混合水栓だと、レバーを動かすとすぐに適温のお湯が出てくるので、お客様がワンステップで目的に到達できます。もしも適温でなかったとしても、レバーでの温度調整は容易です。
第二のメリットは節水になることです。温度調整をするまでに出している水あるいはお湯は無駄に流れ続けていることが多いのですが、レバー式だとそのようなことがありません。
第三のメリットはデザイン的な問題です。レバー式の方が設備としてスタイリッシュに見えます。洗面の水栓はホテルに宿泊するとほぼかならず利用されるものなので、比較的重要なポイントです。お休み前には歯磨きが必要ですし、朝起きるとまず行うのは洗顔です。
水栓をいったん交換すると10〜20年程度は使えるので、価格が1万3千円だと一日あたりのコストは一部屋につきおおよそ4〜8円、稼働率を50%としても8〜16円、一日あたりこれだけのコストで以上の三つのメリットがあるのでレバー式の水栓は導入したほうがよいと考えました。
道具や設備を導入するかどうか決める場合は、それらを実際に利用する年数から一日あたりのコストを計算し、その計算結果も参考にして導入の可否を決定しています。ちなみにすでに導入したテレビの場合の一日あたりのコストは10円〜20円でした。
ホテルについてのお金はいろいろな角度から考えていますが、客室一室一日あたりのコストで考えるのは一つの考え方です。設備投資に対して消極的な両親に対して、この考え方でよく説明をしました。
テレビ全部で200万円近くかかると説明すると数字を大きく感じて消極的になってしまいますが、一日一部屋あたり10円〜20円と説明すると話が通りやすくなりました。両者はほとんど同じことなのですが、数字の説明の仕方によりかなり印象が異なるようです。