2010年02月10日

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『ブッダはなぜ女嫌いになったのか』3

丘山 万里子著  2010年1月30日発行  798円(税込)

ブッダはなぜ女嫌いになったのか (幻冬舎新書)ブッダはなぜ女嫌いになったのか (幻冬舎新書)
著者:丘山 万里子
販売元:幻冬舎
発売日:2010-01-30
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著者は音楽評論家ですが、東洋思想にも造詣が深い方のようです。本書のタイトルには惹かれました。本書はある程度仏教に興味のある方の方が興味深く読めると思います。

本書はブッダの人生について、母や妻など女性との関係を中心に描かれている本です。おもに女性の視点から、なぜブッダが「女嫌い」になったかが、著者の豊かな創造力を通じて解説されています。



本当の意味でブッダが「女嫌い」かどうかは何とも言えないところです。仏典には女性を否定するような言葉がありますが、これは女性そのものよりも女性に対して執着する心の働きを戒めたものでしょう。

仏教は物質的なものへの執着を否定し、精神的な側面が強い宗教です。女性性は物質、男性性は精神と関係が深いので、仏教は非常に男性性の強い宗教ということになります。

女性は男性よりも物質的なものに執着しがちなことは否定的に語られることも多いのですが、女性の生物学的な役割が子どもを孕み、育むことであるのを考えると当然のことだと思います。

仏教は基本的には非繁殖的な要素があります。皆がコアな仏教徒になり出家して異性を絶ってしまうと、人類は滅びてしまいます。実際には皆が出家することはありませんが、仏教に親和性のある性質を持った人の遺伝子は残りにくいことでしょう。

仏教が女性に対して否定的なのは、女性がそれだけ男性にとって魅力的であることの裏返しです。女性はあまりに男性にとって魅力的なので、男性が悟りに向かうための時間やエネルギーを浪費してしまいます。

また女性は男性を支配する傾向があるので、悟りという究極の自由を求める仏教とは相性が良くないのかもしれません。女性が付き合っている男性を支配しがちなのも本能的なものなので、男性を支配しがちだからといって女性の方が悪いというわけではありません。

仏教の教えに厳格に従って生活するのは現実的にはなかなか困難ですが、仏教のよいところは、その教えを通じて自分の心の働きを理解できることです。

本書を読むと、ブッダを生身の人間として身近に感じやすくなると思います。それはやはり女性を通じてブッダが描かれているからだと思います。ブッダは自分の生きている時代から2500年後に、はるか異国の地でこのように自分が語られることを果たして想像したでしょうか。



investmentbooks at 23:56│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--その他 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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