2006年12月25日

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『とびっきりのお金の話をこれからしましょう。』4

ラッセル・コンウェル著  山田 敏子翻訳

2006年12月30日発行 1000円

とびっきりのお金の話をこれからしましょう。

発行が12月30日となっていますが、発行日前に書店にならんでいました。(よくあることですけどね)

著者は、軍人→弁護士→牧師という経歴です。1925年に亡くなっているので、この本はおよそ100年くらい前の内容といえるでしょう。

原題は『Acres of Diamonds(莫大な数のダイヤモンド)』であり、日本語のタイトルはニュアンスが違っています。この本の内容を6000回以上(毎日おこなっても20年弱!)も著者は講演したとのことなので、マーケティング的なことも考えあわせると、適訳かもしれません。

最初に、お金に関する罪悪感をもつ必要はないという内容の話が出てきます。聖書には「金持ちが天国に入るのは、らくだが針の穴をくぐるのよりも難しい」という言葉がありますね。牧師が語っているところに、100年前のアメリカでは新鮮さがあったのかもしれません。

お金を稼ぐことに対する罪悪感のようなものは、現代の日本にも見受けられます。最近の自己啓発本でも、まずはお金に対する罪悪感を持っていることを自覚して、それがあるようであれば捨てるようにとよく書いてあります。100年前からも同じような考えがあったのですね。

聖書の言葉ですが、ポイントは「難しい」というところです。解釈にもよりますが、必ずしも不可能といっているわけではありません。お金を持ってしまうと、どうしてもお金に執着してしまいやすいため、「難しい」ということになってしまうのではないかと思います。本当のところは、イエスにたずねないとわかりませんが、「いくら莫大なお金があってもお金に対する執着がなければ、天国に入ることは可能である」とも解釈できるかもしれません。

ただ、ふつうはお金に執着しないのは難しいので、やはり「難しい」となってしまいます。

私の考えでは、お金を稼いでも稼がなくてもいずれにせよお金に対する執着があるのであれば、やはり稼いだ方がいいのではないかと思います。おもいっきり稼いで莫大なお金を手に入れると、逆にお金の限界がわかって、長い目で見ると、執着がなくなるのではないかと思うのです。

この本には、お金に対する罪悪感をなくすということ以外に、元手はなくてもよい、お金儲けのネタは身近にある、などといったことが、平易な言葉でわかりやすく述べられています。

自己啓発本をよく読まれている方には新味はない内容と思いますが、この手の考え方は、ある意味一般的な考え方と異なる点も多くあるので、身につけるためには、たとえ根っこの内容が同じでも、折に触れてさまざまな本で読み返すのがよいのかもしれません。



investmentbooks at 22:10│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--マネー哲学 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
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2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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