2007年01月22日

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『夢をかなえる投資塾』4

逢坂 ユリ著 2006年12月4日発行 1400円(税抜き)

夢をかなえる投資塾

著者は外資系金期間を経て独立され、現在は資産運用、キャリアアップ、営業などのセミナーや講演を仕事にされているとのことです。オフィシャルウェブサイトブログもあります。本も今までに何冊か出版されているようですが、私が著者の本を読んだのは、本書が初めてです。題名のとおり、読んでいて投資の楽しさが伝わってくるような本でした。

著者は7年で10億円を築かれたそうです。本書では、株、外国為替、ファンド、不動産などに対する投資について述べられていますが、一番の特徴は、現代アートやダイヤモンドについて述べられている部分です。その特徴からもわかるように、本書は比較的投機的な内容が多くなっています。著者は「レバ子」とあだ名を付けられるほど、レバレッジを掛けるのが好きというエピソードもあります。

資産10億というと大変そうですが、例えば10億を銀行から借りて10億円のマンションを1棟買えばいきなり10億の資産家です。毎年の賃貸収入によるキャッシュフローも、物件によっては1億円くらいになるかもしれません。フルローンで借りれば無限のレバレッジを掛けられます。今後地価が上昇すれば、ひょっとしたら物件の価値が50%くらい上昇して、数億単位のキャピタルゲインを得ることができるかもしれません。

でも、ふつうはなかなかそうはできません。なぜでしょうか。

まずは、そのようにできるということを知らないということがあります。そのような方にとっては本書は目からウロコが落ちるような内容になっていると思います。

次に、知っていてもなかなかリスクを取ることができないということがあります。本書の著者は、起業されていることからもわかるように、リスクを積極的に取る方です。リスクを取ることのできるパーソナリティは必要な条件の一つであると思います。

さらに、よい物件を見つけられないということがあります。著者は情報収集にお金を掛けることは必要であると書かれています。たしかに、よい情報は高くつくと思いますし、私も実際に価値があると思います。その情報に対するお金をかけられるかどうかということがあります。ある程度は、情報取得に対してのリスクを取る心構えが必要です。また、著者は情報の収集と提供を仕事にされているため、情報に関しては豊富に接しておられ、一般の人よりも有利な立場にあることは否めません。

最後に、銀行が貸してくれるかどうかという問題があります。やはりいきなりは貸してもらえることはなかなか厳しいかもしれません。やはり著者のようにある程度の、自己資本や信用力は必要です。それらを築くためには、最初のハードワークは欠かせません。

そのように考えると、やはり本書に書いてある投資法は誰もが実践できるものではないかもしれません。著者のような、投資やビジネスに対しての興味、バイタリティのある行動力、人間的魅力、リスクをとる積極的なパーソナリティがないと同じようにはできないでしょう。



investmentbooks at 23:39│Comments(0)TrackBack(0)clip!本--投資一般 

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家業再生のためしばらく書評ブログを休止していましたが、一段落したのでブログ再開します。以前は1日1冊のペースでしたが、今回の更新は不定期です。書評は以前と同じようにビジネス、投資、経済本が中心となりますが、これからはそれ以外の本の紹介に加えて、3年間集中して行った家業再生、その他アイデアだけは溜めていた多くのことを気ままに書き綴る予定です。
このブログについて
2006年に開始し2010年7月にいったん休止。2013年7月より再開しました。
以前は1日1冊のペースで書評していましたが、再開後は不定期更新で、書評以外についても書きます。
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