2007年04月13日
読書と損切り
読書のコストについて考えてみます。
まず、本屋に行って本を選びます。その時間がかかります。他の本を斜め読みしながらあれこれ比較して、最終的に1冊選ぶのにだいたい1時間くらいでしょうか。
本を買うのにお金がかかります。本の種類によって幅がありますが、ビジネス書であれば、おおよそ1500円程度でしょう。
さらに、読む時間は当然必要です。平均すると、ふつうに読んだ場合は1冊3〜4時間くらいかかります。
買った本を、保管するのにコストがかかります。本が増えてくると、捨てるか売るかしない限りは、本が部屋を占拠しはじめます。
なんだかんだで1冊の本には4時間くらいかかるとすると、正社員の平均的な時給を2000円として、1万円くらいはかかっています。そう考えると、本自体の1500円は安いような気もしてきます。
いずれにしろ、本1冊読むのに1万円以上の目に見えないコストがかかっています。市場における労働価値が高い人はもっとかかっていることでしょう。
ある本を買って、1時間くらい読んだところで面白くなさそうなことを発見します。残念ながらたまにこのようなことがあります。このような場合でも、わざわざ1500円払って買った本なので、残りも2時間くらいかけて読んでしまいます。
途中でやめれば、2時間程度の時間ができます。時給換算で4000円くらいです。最初の本代1500円と1時間の読書時間2000円にこだわったばかりに、最後までそのまま読んでしまうとさらに4000円損します。
株式投資と同じように、読書も損切りが難しいようです。