2007年05月22日
『豊かな資本家になるための成功塾』
久保 雅文著 2007年5月24日発行 1100円(税抜き)
著者は過去にネットワークビジネスについての著作などがあります。現在はビジネススクールや予備校の経営をされているとのことです。
本書は、活字が大きく100ページちょっとのコンパクトな本です。すぐに読めますが、経済的に成功するための心構えが必要十分なだけ書かれています。
はじめに、これからの日本経済の展望が簡潔に述べられており、教育や社会システムの仕組みについての解説があります。ロバート・キヨサキ氏のキャッシュフロークワドラントについても書かれています。
日本の教育システムは、優秀な労働者を育成する目的で存在するため、自ら資本主義の仕組みを勉強する必要があるということです。たしかに著者の書かれているように、商取引において不可欠にもかかわらず、普通の学校では簿記や会計の知識を教えてくれません。
さらに、現代の日本では、社会人になっても、いまだに税金や社会保険のことは自分の頭で考えなくてもよいようになっています。「民はよらしむべし 知らしむべからず」の江戸時代と本質的には変わりがないように思います。
著者はビジネススクールの経営をされているだけあって、大人になってからの教育の重要性を強調されています。著者の学校では、純資産1億円を目標にしているとのことです。
経済力を得る目的としては、「お金より大事なものを優先できるから」とのことです。たしかに、お金があると自分の心にうそをつく機会が減るかもしれません。お金があると、束縛されることが少なくなり、より自由になります。
個人的には、「ここにお金があると社会がよくなる」と自分が思っているところにお金を投資できるのも経済力を得るための目的ではないかと思います。自分はまだそのような境地に至ることができていませんが、たっぷりお金を得て、お金で満たせる欲望を満たしてしまった後は、それがお金を使う一番の楽しみになるような気がします。役割としては、知恵も同じかもしれません。