2007年07月13日
『株式市場「強者」の論理』
中原 圭介著 2007年7月8日 1470円(税込)
ここ最近次々と株式投資の本を出している中原圭介氏の本です。氏の本は、市場における需給関係や心理的なトピックがテーマになっていることが多く、実践的で参考になるものが多いです。
本書では、機関投資家などの大量の資金を有している「強者」のやり口を解説しながら、市場が弱小の投資家にとっては不利にできているということを説明しています。外国人投資家が日本株のトレンドをつくっているため、そのトレンドに乗ることが重要であるといういままでの主張は同様です。
全体を通して、個人投資家にとっての市場の厳しさについて解説されています。まずは目の前の現実をしっかりと認識することが重要です。株式投資は自己を厳しく見つめる作業であるということがよく分かります。
個人投資家の対抗策について具体的に書かれていますが、まとめると以下のようになると思います。
- リスクのコントロール
- 心理のコントロール
- 強者のやり口の把握
- 市場の理解
- トレンドの見きわめ
これらをふまえた上で、最後に資産を数十倍にする方法について書かれています。大相場のときにリスクを見きわめながら大きく勝負するということですが、チャンスを捉えるためにも、市場の理解と日々の心の鍛錬が必要なようで、やはり株式投資は甘い世界ではありません。



