2008年02月12日
『おみくじの原価は1円!』
金子 哲雄著 2008年2月23日発行 735円(税込)
おみくじの原価は1円! 時代を超えて生き残るビジネス [宝島社新書] (宝島社新書 261)
ものやサービスの値段のからくりについて考える本であり、テーマは「お金をかけずに売上・利益を高める」ことです。著者はそのため、世界中の行列のできる店を訪問・取材されたそうです。
タイトルは、著者のものの価格を考えることの原点が小学校時代のおみくじにあることから来ているようです。おみくじの原価は1円だそうですが、だいたい100円くらいで売られているのでボロ儲けにように思われます。
といっても流通の過程でそれなりのコストがかかっているので、それほどでもないかもしれません。ペットボトルに入っている飲料水や水の原価そのものが安価であることと同じです。
本書ではその他にラーメン屋、ファミレス、ハンバーガーチェーンなどの身近にある飲食業、原価ゼロのビジネス、カットハウスや消費者金融などのサービス業、「究極の原価ゼロビジネス」である代行業についてそれぞれ具体的に解説されています。
著者が実際に取材したり、問い合わせをされたりしたエピソードが面白く、著者御自身がものの値段の仕組みについて本当に興味を持っておられることがよくわかります。
あとがきによると、合言葉は「ラクして儲ける」ということですが、これは知恵を使って儲けるということです。その結果行き着いたのが「暴利多売」であり、原価ゼロということだそうです。
「暴利多売」の「暴利」は大きな価値を創造するということ、「多売」は多くの人にうけいれられるということであり、原価ゼロということは価値がないと思われているものに価値を見いだすということです。
結局のところ著者の言いたいのは、価値を創り出すということのようです。価格は価値のバロメーターなので、著者が価格にこだわる理由がよくわかります。


