2008年08月23日
『成功本51冊もっと「勝ち抜け」案内』
水野 俊哉著 2008年8月30日発行 1000円(税込)
成功本51冊もっと「勝ち抜け」案内 (Kobunsha Paperbacks Business 20)
本ブログでも紹介した『成功本50冊「勝ち抜け」案内』の第二弾ですが、著者の前書きによると「この本はただの前作の続編ではない。」とのことです。本のスタイルとしては、著者の現在進行形の体験を織り交ぜつつ成功本を紹介するという内容なのですが、今回はより精神的な側面に重点を置いて書かれているようです。
本書は、今日本屋で見つけました。今回はどのような本が紹介されているか、前作が出てから著者がどのような経験をされたかなどに思いをめぐらしながらページをめくっていたのですが、本書の終わりのあたりで、このブログのタイトルが目に飛び込んでくるというサプライズがありました。
本書の最後に、前作の書評をしているブログ120件について、タイトル、URLともに一覧になっています。今この記事を読まれている方で、自分のブログが紹介されているかもしれないという心当たりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。本ブログは比較的大きめに載せていただいており、著者の水野さんには感謝です。
さて、肝心の紹介されている本ですが、大まかには以下のようなテーマに分類されています。
- 2007-2008 ビジネス書のベストセラー11冊
- 心を変えるための11冊
- 成功ビジネスマンになるための9冊
- 成功社長になるための9冊
- 成功本の名著・古典的作品6冊
- 成功した後に読む5冊
全般的に前回より新しい本が多くなっており、最初にも書きましたが、精神的なことが書かれている内容の本が増えています。スピリチュアル度がかなり高いものまで紹介されており、たしかに精神的な傾向が強くなっている印象を受けました。
前回紹介された本で存在を知らない本は1冊ありましたが、今回はありませんでした。しかしながら、購入している本は今回紹介されている方が少なかったです。そのような意味においては、自分にとっては今回の本の方がより参考になりました。
本書が面白いのは、著者が成功への途上にあり、それが現在進行形で綴られているからです。本書でも紹介されている、同じ光文社ペーパーバックスの『結局「仕組み」を作った人が勝っている』のシリーズと同様の面白さがあります。
本書で著者が書かれていることを読むと、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』が思い浮かびます。
極楽、言い換えると成功や幸福へつながる糸はすぐそばに存在します。しかしながら、地獄では自分の欲望や苦しみに溺れて糸の存在がわかりません。世の中に成功本は満ちあふれていますが、目にしない人も多いことでしょう。
糸の存在に気付いたとしても、自分の力で登る必要があります。成功本を読んだとしても、自分で行動することが欠かせないことに対応します。
そして、糸を登っていったとしても、感謝の気持ちや利他の心がないと途中で糸が切れてしまいます。成功に向かって努力したとしても、他者とともに歩まないと最終的な成功が得られないことに通じます。
本書は糸に相当します。本書を読むと、たしかに糸が存在すること、どうやって糸を登るか、糸を登るときにどのようなことに気を付けるべきかが、本の紹介と著者の体験を通じて解説されています。
成功本が紹介されている部分がメインのパートで非常に参考になるのですが、前作と同じように、それにも増して著者の体験が興味深く読める本です。
本書で本ブログをご紹介いただきましたが、本書はそうでなくても同じ評価で紹介していたことでしょう。紹介していただいたことで、記事にする日が数日早くなったということはあると思いますが。
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この記事へのコメント
本書はsmoothさんも書かれている通り、コストパフォーマンスの高い本です。おそらく購入されても損はしないはずです。
51がイチローとは思い浮かびませんでした。本書の続編が出るとしたら、次はどのような数になるか興味が持たれるところです。
書評ありがとうございます。
本文内でも触れているのでメールでお知らせしたかったのですが、結局、先にお礼を述べることになりすいませんでした。
大変、勉強になる内容でぜひ今後に活かしたいです。
あと誠に勝手ながら現在、書評を書いていただいた方にPDFを進呈しています(書評4冊)。
お時間ありましたらメールいただけると幸いです。
51……イチロー……担当氏が好きなのかも知れませんね……。
また、本書において当ブログをご紹介いただきありがとうございました。書店にて発見したときは、よい意味で驚きました。
51と言う数は、前より進展しているということを象徴的に示した数字と思っていたのですが、マリンゾウさんが書かれているように、イチローの背番号だったんですね。
本書で言及されている今後の本も楽しみにしています。