2008年11月14日
『お金持ちになるマネー本厳選50冊』
水野 俊哉著 2008年11月13日発行 1260円(税込)
このスタイルの著者の本は本書ですでに3冊目になります。本ブログで紹介した以下の2冊はペーパーバックでしたが、今回は一般の単行本の形を取っています。
前2冊は成功本でしたが、本書は投資を中心としたマネー本が50冊集められています。どちらかというと前2冊より本書の方がこのブログのテーマに近いと思います。
前2冊と同様紹介の形がフォーマット化されていますが、マネー本に合わせて、以下のような項目になっています。
- 資金
- 利回り
- ひとことで言うと
- 評価
- 著者プロフィール
- 本書の投資理論
- 本書の「資産倍増」案内
- 本書でこう儲けろ!
本書で紹介されている本は新しい本が多く、ほとんどがこの3年以内の本です。このブログを始めたのは2年近く前なので、本書で紹介した本も数多く紹介されており、半分くらいはこのブログでも採り上げています。
50冊の本は全部で7章に分けられて紹介されています。
- 投資の世界の羅針盤
- 伝説の海外投資家たちから学ぶ
- だまされない知識をつけるための本
- より確実に儲けるために読む本
- お金持ちになるための下準備
- 投資の世界を解剖する
- 投資ジャンルあれこれ
本書で紹介されている本にはさまざまな難易度のものがありますが、本の性質上、どちらかというと入門向けの本が多いと思います。本書で紹介されている一冊一冊の本からは、関連する本がさらにその10倍くらいは存在します。
例えば、バフェットについて本書では本ブログでも紹介した『バフェットの教訓』が紹介されていますが、バフェットについては本書以外にも10冊くらいは読む価値のある本が日本で出ています。
そのように考えると、それぞれの本の項目の最後に「さらなる読書案内」として関連書籍を何冊か挙げるのも、読者の参考になったかもしれません。
しかしながら、本書ではマネーにテーマを絞った幅広い範囲の本が扱われているので、本書で紹介されている50冊の本を読めば、金融リテラシーについては満足できるものが身につけられると思います。
コラムもいくつかあり、著者の考えが表現されていて、本の紹介とは別の面白さがあります。そして、最後に「マネー本から読み解いたお金持ちになれる法則ベスト10」があります。過去の著者の本と同じように、最後の著者のまとめも興味深い部分です。例えば、「最強の投資商品はあなた自身である。」などとあります。
本書では反面教師的な本も紹介されていますが、限界を意識して読めばそれらの本もある程度の参考になると評価もされています。本自体の限界を知るためには、自分で金融リテラシーを身につける必要があります。
個人的には、本書にあるようなマネー本を読むのは二つの目的があると考えています。
一つの目的は、金融リテラシーを身につけて損をしないことです。損には二つあって、避けられる損と避けられない損があります。ここで言っている損は、避けられる損です。
避けられる損は、例えば明らかに損をする金融商品などを購入しないことです。一回一回の損は大したことがなくても、長期に積み重ねることによって額が膨大になります。また、市場全体がユーフォリアの時に高値掴みをしてしまうことや、市場が総悲観の時に割安銘柄を売ってしまうことなどは、意識することによってある程度は避けることができます。
避けられない損は、例えば相場の変動に基づくものです。これは避けられませんが、リスクを自分である程度コントロールすることはできます。
重要なのは、避けられる損と避けられない損の違いを自分で理解して、自分がどのような状態にあって何をしようとしているのかを理解することです。自分がなにをしていないかを理解していない人からは自然とお金がなくなるようになっています。
もう一つの目的は、お金について理解することです。お金の本質を理解することは、哲学的な要素もあって容易ではないのですが、ここでのお金についての理解とは、自分の人生におけるお金の意味、お金をふやすこと、お金を使うことなど、お金との付き合い方についての理解です。
現代は貨幣経済によって世界が動いているので、お金が自分の人生に影響しない人はほとんどいません。しかしながら、お金については自ら学習しないと基本的には誰も教えてくれません。
お金そのものには本質的な価値はないのですが、その価値がないものに振り回されて貴重な人生の時間が無駄になってしまいます。お金について理解する必要があるのは、お金より重要な人生の事柄についてより多くの時間とエネルギーを割くことができるようになるためです。
お金は過度に自分のエネルギーをかけすぎるものでもなく、否定するべきものでもありません。理解してうまく付き合うべきものです。これは自分の欲望についても言えますが、お金が欲望と重なる分が多いのでこのことは不思議ではありません。
おそらく最もよいお金との関係は、お金の存在自体を意識しなくてもよいという関係ですが、そのようになるためには、お金について深く考える期間が必要です。
お金は重要なテーマなので、自分から求めればお金について考えるための良書は数多く出ています。本書にはそのような良書が数多く紹介されており、お金との付き合い方について考えたい人にとってよいブックガイドになると思います。
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この記事へのコメント
ちょうどこの本は今日amazonから紹介メールが届いて気になっていたところでした。
職業に関わらず金融リテラシーを身につけることの大切さは最近身に染みて感じているところです。
お金を持っていること自体が本当の幸せだとは思いませんが、
「お金より重要な人生の事柄についてより多くのエネルギーと時間を費やすことができるようになるためにも金融リテラシーは必要」
という考え方はまさにその通りだと思います。
なので、私も最近金融リテラシーに関する本を読み漁っています。
”バフェットの教訓”も最近読んだところでした。バフェットの言葉からは投資に関する言葉以外にも、人生に対する教訓も学べることが素晴らしいですよね。
コメントありがとうございます。
金融リテラシーを身につけるのは大事なことだと思います。重要なことなのに、正式に教育される機会がありません。考え方にもよると思いますが、生活上は微分・積分よりもよほど重要です。
flowrelaxさんのブログも拝読してますが、たしかに読み漁っていらっしゃるようですね。
『バフェットの教訓』は読みやすくて内容が深い本です。お書きの通り、人生と投資をおのおの両面から学べることができ、素晴らしいと思います。



