2009年03月23日
『モテ・バイブル』
藤田 サトシ著 2009年3月24日発行 1995円(税込)
モテ・バイブル
著者:藤田 サトシ
販売元:中経出版
発売日:2009-03-20
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本書は560ページもある本です。バイブルと銘打たれているだけあり、非常に内容が充実しています。ひょっとすると、今まで日本人によって書かれた男性向けの恋愛本の中で最も充実している指南書かもしれません。
恋愛についてはいろいろと思っているところがあり、自分が表現すると違う形になりますが、多くのことが本書で分かりやすく表現されています。著者は「ナンパ塾」を経営されている方で、今までにも何冊か本を書かれています。本書の各章のタイトルは以下の通りです。
- 女性は子宮で考える
- モテる男性の特徴
- コンプレックスを克服しよう
- ファッション講座
- 「モテる環境」を構築する
- モテる会話術
- デート
- キスとセックス
- 恋愛関係の維持と破棄
本書の著者はナンパ塾を経営されているだけあって、本書も男性性が強い本です。よって女性には受け入れられにくいでしょうし、本書の方法を用いて男性がアプローチしていることを女性が知れば、その女性には距離を置かれるかもしれません。
ただし、本書の方法を用いて男性がアプローチしていることさえ知らなければ、女性はその男性を魅力的と思うことでしょう。本書の方法を実践するためには、男女は恋愛において根本的には理解し合えない部分があることを割り切る必要があります。割り切るのは男性性の強い行為です。
本書のとりあえずの目標の一つに、「初回のデートからセックスに持ち込む」というのがあります。男女がなるべく早くセックスをするべきであるという考えには賛成ですが、以下の2点の理由から、もうちょっと余裕を見てもよいかもしれません。
- 初回のデートでセックスをした女性と付き合いが長くなって結婚に結びつきそうな場合、そのことが後々気になるかもしれない
- セックスする前のデート自体が前戯なので、前戯を楽しむ時間が短くなってしまう
勇気や行動力がないことからセックスするまでの期間を長引かせてしまうのはよくないと思いますが、3〜5回目くらいのデートでセックスをするのが、男女の関係をよくするための現代における最適の値ではないかと思います。個人差もありますし、時代にもよるので固定的に考えない方がよいとは思うのですが。
それでもセックスをなるべく早くするように意識した方がよいと考えるのは、そうしないと女性と冷静に付き合えないからです。セックスをして初めてその女性に対する思いが分かる部分があります。
現代では本書のような本もあり、女性を口説くための情報は充実していますが、最終的にはやはり勇気と行動力が必要です。多くの男性にとって女性と望み通りに付き合うためのボトルネックは勇気と行動力ですが、女性はまさにそのボトルネックになっているところを克服できる男性を高く評価するようです。
本書の内容は全般的に充実していると思いますが、各論として特に充実していると思ったのは、ファッションについて述べられているところです。女性を口説くための方法論には多くの男性は興味があると思うのですが、ファッションにはあまり興味がない方も多いでしょう。
逆に考えると、そこのところをを充実させると、時間とお金のコストパフォーマンスがよいのではないでしょうか。勇気と行動力に比べると、ファッションを気にすることは精神的なエネルギーもあまり必要としません。
しかしながら、本書が560ページのボリュームからも分かるように、指南書があるにしても、モテについていままで意識のなかった人が試行錯誤してモテるようになるには膨大なエネルギーを必要とします。勇気と行動力だけでなく、エネルギーの有無でもふるいにかけられてしまいます。
最近は婚活が話題になっていますが、男性にとっての一番の婚活は、婚活を意識することなく多くの女性と男女として交流することです。そのためには、恋愛スキルが欠かせませんが、本書はその期待に応えてくれる本であると思います。
本書が役立つのは、あくまで勇気と行動力とエネルギーがあっての話なので、結局のところ、本書のような本はもともとモテている男性がよりモテるために読まれてしまうのかもしれません。
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この記事へのコメント
私も丁度編集後記で取り扱ったばかりなのですが、すでにお読みでしたか(汗)!
bestbookさんが★5つだったら、私も読まないといけないカモ。
週末に本買い込んじゃっていて、とても手が回らないのですが(涙)。
smoothさんも本書は別の本の記事の最後に紹介されていましたね。お忙しそうですが、記事で採りあげられるのを楽しみにしています。
たしかに本は溜まりがちです。本書以前に買った本もあるのですが、本書はそれらよりも先に紹介してしまいました。おそらく自分で興味がある順になっているのでしょう(汗)。