2009年06月25日
『愛のコムスメ操縦術 彼女たちをやる気にさせる方法』
小出 義雄著 2009年6月22日発行 735円(税込)
愛のコムスメ操縦術 彼女たちをやる気にさせる方法
著者:小出義雄
販売元:集英社
発売日:2009-06-17
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売れそうなタイトルです。著者は高橋尚子、有森裕子などを含む数々の女子マラソン選手を育て上げた方です。本書はその経験も含んで、より広い状況で男性が女性と接する場合のコツといったものが書かれています。
各章のタイトルから、本書のタイトルの「コムスメ」がどのような女性を取り扱っているかがよくわかります。
- 女性の気持ち、分かります?
- 男女関係はこれでばっちり
- 結婚とはなんでしょう
- ステキな娘の育て方
- 職場の女性に立ち向かう
- 人生相談
男性が普通に生活していて遭遇する女性との関係、具体的には恋愛、結婚、親子、職場における女性との接し方の心構えやコツが、著者の考えと体験をもとにして説明されています。
本書に書かれている女性との接し方については、どちらかというと下心のない、もしも下心があったとしても真面目に恋愛をする「健全」な関係が根底にあります。
女性と接する場合に、下心があるのとないのとではどちらが健全であるかという問題はありますが、下心がある場合については、最近出た本では以下の本が参考になると思います。
軟派の作法
著者:草加 大介
販売元:双葉社
発売日:2009-06
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これら二冊は読み比べると面白いと思います。これら二冊の本に書かれていることは、一見矛盾しているようにも思われるのですが、どちらに書かれていることも正しいと思います。
矛盾している両者がどちらも正しいというのは変に感じるかもしれませんが、女性は矛盾を含んでいる存在なのでおかしくはありません。
女性は自分の内部の矛盾を受け入れてくれる男性を評価しますが、男性が矛盾を受け入れるためには柔軟な現実感覚が必要です。
女性を理解しようとして女性の存在を固定的にとらえようとすると、矛盾した存在であるという女性に対する本当の理解から遠ざかることになります。
本書は女性に目を通してもらうと、「そうそう、こうして欲しい」と言われるような内容であると思います。簡単に言い換えると、女性受けがよい内容です。
しかしながら、女性は自分で意識しにくい部分での欲求もあります。女性に直接たずねても分からない部分ですが、それらについても留意する必要があると思います。そのためには下の本が参考になるでしょう。
一般的な意味において女性とよい関係を築くということであれば、本書の内容で十分です。
ただし、本書に書かれていることは、著者のキャラクターに依存している部分もあるので、本書を読んだ上で自分なりにアレンジする必要はあるかもしれません。